傷つけたくなくて深く傷つけた#16 突然のメール
二人の受験がすべて終わり、私は、第1希望は落ちたけど第2希望に受かることができた。
なつくんも卒業式の前日に第1希望の発表があり合格することができた。
ゆう「なつくん、めっちゃすごいよー!」
なつ「ゆう、泣いてるじゃん!無理かと思ったけど、、やったー頑張ってよかった!」
ゆうとなつくんは二人ですごく喜んだ。
私も受験を最後までやりとげられたのはなつくんのおかげ、本当にありがとう。
色んなことがあった高校生活ももう終わり。
明日は最後の登校か。。
しんみりしていたらケータイのバイブが鳴った。
名前を見て心臓がドキッとなった。
のぼるからだった。
"ゆう、ちょっと遅くなったけどお誕生日おめでとう。そしてもう卒業だね。あっという間だった。"
どうしたの、なんで!?
訳がわからない気持ちと、あの頃の気持ちに戻るのは一瞬だった。
すぐにそのまま着信があった。
のぼると表示がある。
私は、どうしたらいいのかまた分からなくなった。
のぼるは蜘蛛みたい。
狙った獲物は糸にからめて逃がさない。
電話に出てしまった。
ゆう「はい。。」
のぼる「ゆう、元気?何してるのかなーって。」
ゆうはドキドキを抑えるのに必死だった。
感情がめちゃくちゃだ。
して普通に連絡できるの?
こうやってめるちゃんにも連絡したの?
私は、どうしてのぼるのことになるとこうなってしまうの。。
のぼる「ゆうー?どうした?泣いてんのか?」
ゆう「泣いてないよ。びっくりしたの!はぁ。」
でもなぜなんだろう、突き放すことができない。
本気で好きになった、全てを捧げた人。
別れなんてなかったかのように、
のぼる「電話のゆうの声、変わってないね。」
本当に涙が出てきた。
のぼる「ほらー泣かないで、ゆう。この前会ったとき、ゆうがすっごく可愛くなっててびっくりしたよ。あ、そして合格おめでとう。」
なんなのよ。
ゆう「うん、のぼるも合格、おめでとう。」
のぼる「まぁ、第3希望だけどなー!明日さ、、卒業式のあと会えない?」
ゆう「なつくんと約束してるから無理。。」
声が震える。。
のぼる「、、、来るまで待ってるから。○✕のカラオケ屋で16時。」
ガチャッと切られた。
どうして返事を聞かないの。
涙があふれる。ドキドキしてる。
私は、のぼるのことがまだ好きなの?
もう時間は進んでるんだよ。
もうあの頃とは、わかってる。わかってるのに。。
明日どうすればいいの。
こんな急なこと、、
そのあとなつくんからメールがあった。
"明日いつもの時間ね!卒業しても愛してるよー!笑"
私は、本当は優柔不断だった。どちらか一人を傷つけてしまうかもと動揺していた。
そして、明日もしカラオケ屋に行ったら、、期待してしまう最低な自分がいた。
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