大企業で42歳で手を挙げて社内異動してみたらつながることが大事だった件【2週間目 #2】
社内異動して2週間経過しました。日々学ぶことがあり、1日1日が長く感じられた1週間でした。異動の手を挙げたのは42歳でしたが、今日で43歳になりました。
気になって調べてみたら43歳は後厄で42歳は本厄なのですね。確かに体の変化、仕事の悩みが多かった1年でした。厄年には新しいことはするなというような情報もありましたが、体を大事にするために筋トレを始めたり、職場移動したりと私としては自分と向き合う大事な1年になりました。
前置きが長くなりましたが、異動から2週間経過してどんなことを意識してきたのか、悩みはあるのか、これまでに築いてきたスキルは役に立っているのかなどお話しできればと思います。これから異動しようとしている人、異動する人にお役に立てれば嬉しいです。
異動後1週間の気づきはこちらの記事を見てください。
異動後2週間目は自分がどう動いたらいいかを考える
環境構築、様子見の1週間目で何となく状況が見えてきたところから動き出したというところでしょうか。さすがに42歳のおっさんともなると周りから「ああして」「こうして」という指示はあまりありません。これまで主体的に動いていなかった場合にはしんどい時期だと思います。
好き勝手に行動する、曖昧な方針や指示でも動く経験が生きている
私の場合、前の職場で結構自由に動いていました。私は縛られず、自分の考えで行動することが好きなので、その特性を見抜いて歴代の上司は大きな役割や業務だけ伝えてやり方や状況にはあまり関与してきませんでした。加えて前の職場では部門方針があるようでない状況でしたので、自分で試行錯誤しながら行動してきました。この経験があったおかげで何をしたらいいのかはっきりしていない異動後2週間目も乗り切れたと思います。
出社して情報を得て在宅で調べたり面談を設定したり
具体的に何をしたのかといえば、インプットとアウトプットを交互に行いました。職場はテレワークメインなので職場上司やメンバーが出社している時に出社して会話し情報をインプットしました。その後、在宅でインプットした情報を整理、調査して、面談や会議の設定をしていました。具体的にやっていたことはこんな感じです。
出社時は毎回座る席を変えてできるだけ多くの人と接する
朝と帰る時に挨拶するだけでもOK
周りの会話を何となく聞く(自然に聞こえる)
上司、関係者、部門内の知り合い、人事と1on1を設定する
上司とは既に2回1on1しました
他には役員、別の部門の部長(役員がやってみたら?ということで)、私の所属する課に以前所属していた方、前の職場での知り合いで先に同じ部門に異動していた人、人事と1on1を設定
早く職場に馴染みたいから30分ほどお時間ください!と言うと皆さん快くOKでした(ありがたい!)
意識したのは焦らず状況を理解すること
役員から「1on1を設定してね」と依頼があり、早々に1on1でお話しした際、「焦らず状況を知るところから始めればいいよ」と言われました。その方は、これまでいろんな会社を経験しており、転職や異動した時のノウハウをたくさん持っているのだと思います。ご自身の経験から出てきたアドバイスなのですごく重みがありました。早く役に立ちたい!と焦っていた私の気負いを見抜いていたのかもしれません。そのアドバイスからまずは組織の成り立ちや大事にしている価値観、どういうことをやってきたのかを知ろうと思い行動することにしました。
組織の成り立ちについては関係者に直接話を聞きました。現在は過去の行動の積み重ねでできていますので、過去を知ることでなぜその方針が決まったのか、なぜそのような活動テーマになっているのかが何となく理解できます。自分のこととして物事に取り組むには、自分が納得すること、特に目的を理解することが大事だと私は考えます。目的さえあっていれば手段はいくらでも選択できます。
大事にしている価値観は、会議や普段の会話を注意深く聞くことで理解しました。現在の職場では自由で、個人を尊重する雰囲気があるなと感じています。それがどこから来るかといえば、上司の関わりによるところが大きいです。上司とお話しした時、「何を大事にしていますか?」と聞いたところ、自由と成果実感という回答でした。不思議なもので自由というキーワードは他の人からも出てきており、トップで普段から意識しているからこそ行動としてそれが表れ、メンバー一人一人まで価値観が伝わっているのだろうと感じました。もし、話す人によって価値観がバラバラな職場だったら、もしかしたらその組織の一体感は薄いのかもしれません。幸いなことに私の場合、いい職場に巡りあえて感謝しています。
どういうことをやってきたかについてはTeamsのチャネルの内容を見ていくことで理解しています。現職場ではコロナをきっかけにTeamsが導入され、できるだけ個別チャットやメールでやりとりせずチャネルで残す方針で活動してきました。そのためチャネルを見れば過去の活動を知ることができました。私は過去Teams活用推進の業務を行なっていましたので、チャネルを活用する意味を頭では知っていました。ただ、実際に異動してみると本当に助かりました。今後ますます人の流動性が高まっていくと思います。異動後、短い期間で即戦力になるためにもオンボーディングに関する内容は「チャネルを見ておいてね」で済むくらい簡単にしていく必要があるのだろうなと感じています。
役に立っている経験はプロマネ&コーチング
私は異動により技術から情報システムに職種が変わりました。会議でITの専門的な話が出ると正直ちょっとついていけない部分があります。加えて製造業の開発プロセスがメインだったところから物流プロセスがメインに変わりました。この部分も勉強が必要です。職種、業態が変わったわけで、専門的な知識についてはあまり役に立たないというのが正直なところです。ただ、仕事において共通するスキルがあり、それらについては新しい職場でも変わらず役に立っています。
プロジェクトはどこに行ってもある!
当たり前のことですが、どの会社、どの部署でもプロジェクトがあり、プロジェクトの大きな進め方はそれほど変わりません。大きくは計画を立てる、承認を得る、実行する、ふりかえるという流れだと思います。現職場ではあるプロジェクトの計画段階です。ざっくりとスケジュールを作ったり、要件定義したりといった業務で若手メンバーのサポートすることができています。転職エージェントと会話したときに「プロマネに関する資格をとっておいた方がいいですよ」とアドバイスされたことがありましたが、確かに役に立っています。資格だけでなく現場での経験があるからこそ実践できるのだと思います。
人はどこに行ってもいる!
これも当たり前のことですが、どの会社、どの部署でも誰かと一緒に仕事をします。一人作業もあるとは思いますが、何らかの形で人とつながって仕事をしています。現在私は若手メンバーのサポートとして計画作成を一緒にしています。そこで役に立っているのがコーチングのスキルです。コーチング以外の能力もあるような気がしますが。特に役に立っているなと思うのはこういった時です。
相手に見えていないものをイメージしてもらうための関わり
若手がどうやって計画を立てたら良いかわからない、進めるためのとっかかりが見えないように見えた
それに対して私はとっかかりを作っていった
まずは相手が見えている、見えていないことを言葉から感じる
Teams会議の声でのやり取りから自信があるのか、ないのかを把握
仮説に基づき確認する
相手がイメージを膨らませることができるレベルで問いを投げる
現状ばかり見ている場合には未来について考えてもらうなど時間軸を変える
もし上司だったら?とか現場だったら?とか立場を変える関わりをする
変化を伝える関わり
若手には成長を感じてほしいし、早く成長してほしいと思った時に、フィードバックがもっと必要と感じた
そのための関わりとして声が明るくなったなど変化が起こったときにそれを伝える
「声が明るくなりましたね」と伝える
さらに「何かありました?」と聞くと相手の気づき、成長につながる
行動の変化についても伝える
「こういった行動が増えた/減った」とあくまで客観的に伝え、その理由を聞いてみる
チームとして期待することや推奨する行動を取った場合にはそのことを認める
人と関わるとやはり元気をもらいます。特に若い方にはエネルギーが高い人が多いですね。これまで職場には私より上の世代の方しかいなかったので、自分の関わりに対して戻ってくる変化が段違いだと感じています。これまでは40代になって人の育成に関わりたいと強く思うようになりましたが、それがあまり生かされず萎んでいたわけです。環境って大事だなと強く感じますし、もし、同じように感じている人がいれば思い切って踏み出してほしいなと思います。私は思い切って踏み出してよかったと思いますし、将来を担う人たちに関われていることに喜びを感じます!
気づき
色々と感じたところがありますので箇条書きで記載します。前回もそうでしたが、振り返ってみると気づきが多く、まとめて書くのは大変です。でもまとめると落ちてしまうことも嫌なので備忘録として箇条書きで記載しています。
すごく頭を使っている実感がある、ルーティンワークになると効率化してあまり考えていないんだろうな
輪が広がっていくよう自分から会話して居場所を作ることで早く馴染める、特にテレワークがメインになったことで意識的に場を作ることが大事
異動前に何かの本で『上司や人事と面談の場を作ろう』ということを見てそれを実践した
設定するのにハードルはあったけれどやってみると確かに効果的
得意、不得意を理解し、得意な部分を活用してチームとして活躍すればいい、異動者だからこその強みがある
職場で同じ苗字の人がいるので名前で呼んでもらっているが名前で呼ばれると心理的な距離がものすごく近づく、自分もできるだけ会話するときは名前で呼んでいる
ポジティブな評価を伝えるっていいな
役員と会話した時に「職場メンバーの○○さんも△△さんもイキイキしていますね」と言ったら「そやろ、実はな、彼らは優秀なんやで」と言っていた
それを聞いて私は嬉しく思ったし、この役員は誰かの前で同じように人を褒めていると思うといい関係を築いているのだろうなと感じた
そういえば悩みはない、上司にも「言いにくいこととか困っていることはないですか?」と聞かれたけれど考えても出てこなかった
悩むことはあるけれどそれを解決することを楽しむことができているので悩みではないのだろう