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庭の山野草を天ぷらに

庭の野草を摘んで、ご飯のおかずにしました。

私が北海道から出てきてまもない頃、美容材料卸し業務を担当していました。
長野のとある美容室に営業で行ったときのこと。
オーナーが玄関先にカセットコンロを出して揚げ物をしています。
お客さまが差し入れにと持ってきたたらの芽で天ぷらを揚げていたのでした。

あの時いただいたご飯の味が忘れられず、今もこうして再現しながら春の味覚を味わっています。
そしてごはんは白米ではなく、しっかり発酵したつやつやの酵素玄米。今でこそ酵素玄米の炊き方は様々な方法がありますが、当時は玄米さえも食べている人は少なくて、特に酵素玄米は炊き込みご飯よりも濃い色をしていて不思議に思ったものでした。お茶を飲んだり何かを一緒に食べると、連帯感が生まれるというのか親しみがわきます。
そこの美容室の先生からは、自然食の楽しみや面白い生き方をしている人たちとの出会いがもたらされたり、今の私の根っこになっています。信州の白炭師原伸介さんとの出会いもそこの美容室と仲間たちが主催した講演会がきっかけでした。

彼のひと言がずっと胸に残っていて、山梨で偶然再会した時にもやはり度胆を抜く言葉にびっくりさせられ、今も大好きな仲間の1人だと勝手に思い込んでいます。

私の中で美容の仕事で一区切りついたら会いに行こうと思っているうちに早数年が経ってしまいました。野草の天ぷらを作るたびにちょっとノスタルジックな気持ちになるけれど、今が充実しているってことなんだ、と今では思えるのです。

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みどり
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