詩 忘却へ
誰とここに居て
誰とこの風に吹かれたか
それを覚えていよう
荒ぶる気持ちを
声なき祈りを
その波間に放った日々
遠く凪いだ水平線
心のひだを写すように
その姿は刻々と変わり
明日の姿は朧の夢
それでも悠々と
果てを見せずにそこにある
ひさかたの
ひかりを受けて語る海
この身の枷を
知ってか知らずか
今を目に焼き付けてそして忘れよう
今日と、過ぎた後の明日をも忘れよう
見つめるわたしのこころのままに
母なる海に返してみよう
誰とここに居て
誰とこの風に吹かれたか
ただそれだけを覚えていよう
詩の中に置いた短歌の「ひさかたの」は、遠く永遠なる天と言う意味合いを持ち、ここでは、光にかかる枕詞です。それ以外に空や月等天に関係する言葉にかかり、光の場合は「日の光」を意味します。
いいなと思ったら応援しよう!
スキもコメントもサポートも、いただけたら素直に嬉しいです♡