溶かした言葉
記憶は、思いの根っこがとても深い。
だから頭の中にずっととどまり続ける。
簡単に消すことは容易なことではない。
人の感情ほど他者に図りきれるものはない。
わたしは記憶を言葉にして溶かしている。
自分の中に残る思いを昇華するために、
記憶の一部を文章として書き出してみる。
過去の自分のことを手放すのではなく、
言葉で記憶を溶かし心を解放していく。
人の書いた文章に読み味を感じるのは、
書いた人の気持ちに自分が触れているから。
たとえ、理解し合うことが出来なくても
その人の考えや思いを知ることに意味がある。
言葉を通して繋がることのできるこの場所。
だから、わたしはここで、過去の記憶を
溶かした文章を書いているのかもしれない。
最後までお読みいただきありがとうございます。
では、またお会いできたら。