your eyes
ともだちへの手紙 01
綺麗な瞳のエマ へ
ひさしぶり、げんきにしてるかな。
わたしはちょっと風邪をひいてます。
わたしは最近になってまた、ホイスコーレでの日々のことをおもいだしているよ。
ホイスコーレの友人の部屋にて
ごろごろだらだらビールパーティー
四月あたりだったかな、わたしたちは夕ごはんの後にダイニングに座って話してて、わたしがエマに「 あなたの目の色はすごく綺麗だね、好きだな 」って話したの、覚えてる?
そしたらエマはわたしの目をじっと見つめて「 わたしもあなたの目の色が好き 」って言ってくれた。
そのときわたしは嬉しかったんだけど、わたしは自分の目の色や髪の色を特別だと思ったことはなくて「 アジアの人たちは目の前や髪の色にあまり違いがなくてあまり面白くない 」みたいなことを言ったんだよね、たぶん。
そしたら不思議そうな顔をして「アジア人とか、他の人は関係なくて、わたしは"さきの"目の色が好きって言ってるんだよ」って、当たり前みたいに言った。
その言葉で、エマがわたしのことを国籍とか関係なくちゃんと一人の友人として向き合ってくれているんだなって、そのとき改めて感じたんだよね。当時わたしは英語も全然喋れなくて、ヨーロッパ圏の子とは容姿も違っていることに、無意識のうちに少し引け目を感じていたんだと思う。
でもあのときエマがくれた言葉で、そういうことは全然関係ないんだなって、すごく素直にそう思えたよ。
可愛い友人たちと
本当に良い笑顔してるなあ
日本にいて日本人と日本語で喋っていても、この人はわたしをみてないなって思うことがあるよ。いろんなフィルターがかかっているような感じ。それは性別だったり出身や年齢、それから学歴や経歴とか、たくさん。それから社交辞令とか建前っていうのもあってなかなか難しいんだよ。いろんな思いをまっすぐに伝えることも受け取ることもうまく出来ないときがある。
だからね、エマの言葉を思い出すたびにわたしはすごく嬉しくなる。わたしはわたしだもんなあって。それからそういうふうにわたしと向き合ってくれる友達がいるってことがわたしはとても誇らしく感じてる。
わたしもこれからそういうひとでありたいなって思う。
目の前の人をフィルターをかけずにまっすぐ向き合うことを意識してやっていこうと思う。目の前の大切な人に伝えたいことをちゃんと伝えられるようでありたいと思う。
ホイスコーレのガーデンにて
ひとは自然のなかにいるときが
一番素直でそのままでいられる気がする
エマにとっては当たり前のことで、きっと覚えていないと思うけど、わたしにとって、ものすごく大事な思い出です。
大切なことを教えてくれてありがとう。
これからもどうぞよろしくね。
来月からの南ヨーロッパの旅に
わくわくがとまらない
さきより
・・・・・
ホイスコーレ出会ったすこし年下の
デンマーク人の女の子にあてた手紙。
彼女はわたしかが素直に褒め言葉を受け取らないことや、自分の容姿をアジア人と大きく捉えて比べることが不思議だったんだと思う。それは幼い頃からいろんな国籍や民族、宗教の背景をもつ人が周りにいたことも関係しているのかもしれない。
彼女は自分のことをよく分かっているように見えた。いつも明るく朗らかだけど、気分がのらないときには休んだり、ふらりと一人で煙草を吸っていたり。疲れたときや不安なときは自分の気持ちに寄り添うようにしている、とも話していた。
ホイスコーレでは友人たちと
自分の気持ちを共有する時間が
本当にたくさんあって
当初わたしにはそれが
すごく難しかった
自分の気持ちに寄り添えるひとだけが、他者の気持ちにも寄り添うことができる。
あなたはあなたでしょ、と言えるのはわたしはわたしだから、と言える人だけだ。
と、言うのは簡単だけど、すごく難しい。
すこしずつ自分のことを知っていこう。
大事なひとに寄り添える自分でありたい。
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