塔十一月号作品2栗木京子さんの選歌欄から五首選

短歌と俳句どちらかに絞るべきと思いつつなかなか絞れず、かと言ってそれ以外の全てを捨てるほど禁欲的にもなれない今日この頃です。短歌や俳句以外に時間を費やすとい言っても、ライブや映画を観たり散文詩の朗読を聴いたりする分には短歌や俳句の栄養になりそうな気もしますが、YouTubeでショートコントを観たりアプリゲームをやったりするのは栄養にならなそうな気がしますがどうなんでしょうね。ちなみに私は働いておりますが、仕事を辞めたらその分の時間で短歌や俳句を量産できるかと言ったら甚だ疑問で、むしろ何も思いつかなくなるような気がします。

塔十一月号作品2栗木京子さんの選歌欄から五首選んでみました。

人間はかくも強くて失恋で熔けはしないの七月炎暑   小林純子さん

昇任をするたび椅子の形状はおりおり変わる椅子の範囲で   松本淳一さん

母の茄子「もう食べ飽きた」と夫は言い煮物にすれば残さず食べる   黒川しゅうさん

友の言う「母」は己で名を問えば返すのだろう腕の子の名を   山桜桃えみさん

生ぬるい水をからだへ受け入れるなにひとつ許せない八月   君村類さん

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