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ケーキ裁判 [今日は雑談です]

ジャファケーキは、イギリスのお菓子で、小麦粉、砂糖、卵、バターなどを混ぜて作られる軟らかい生地でできています。
ジャファケーキの上にはオレンジ風味のジャムまたはジェリーが塗られ、チョコレートでコーティングされたビスケットの下部がクッキーのような食感を持っています。
伝統的に紅茶と一緒に食べられるお菓子の一つであり、イギリスをはじめ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどでも愛されています。ビスケットとジャムの甘みと、チョコレートの苦味が調和した、贅沢な味わいが特徴です。

Jaffa Cakes


1991年にイギリスのスウィートメーカー、マクビティーズ(McVitie's)は、英国税関との間でジャファケーキが「ケーキ」なのか「ビスケット」なのかをめぐる法的な紛争に巻き込まれました。

この紛争は、イギリスの消費税法に関する規定に基づいていました。ケーキは消費税がかからない一方、ビスケットは消費税がかかるため、マクビティーズはジャファケーキが「ケーキ」であることを主張し、税関は「ビスケット」であると主張しました。

法廷では、ジャファケーキが「ケーキ」であるかどうかを判断するために、以下の基準が考慮されました。

#ジャファケーキは、焼かれた生地に甘いトッピングをのせたものである。
#ジャファケーキは、時間が経つにつれて固くなり、乾燥する傾向がある。
#ジャファケーキは、普通のビスケットと同様に、紅茶やコーヒーと一緒に食べることができる。


最終的に、法廷はジャファケーキを「ケーキ」として分類しました。判決は、ジャファケーキが膨らんでいくこと、カットされると褐色のリングを形成すること、そして時間が経つと乾燥することなど、ケーキに特有の特徴があることを示しました。また、ジャファケーキが伝統的な英国のアフタヌーンティーで食べられるものであることも、判断に影響を与えました。

この判決により、ジャファケーキは消費税がかからない「ケーキ」として扱われることになりました。

この話の背景には、イギリスの消費税法に関する規定があります。

イギリスの消費税法では、一般的に、食品や飲料品に課税される消費税(VAT)の対象は、加工された食品や飲料品に限定されています。しかし、ケーキやパン、ビスケットなどの基本的な食品には消費税がかからないことになっています。
この規定には、「ケーキは、時間が経つにつれて乾燥して硬くなる傾向がある一方、ビスケットは、時間が経つにつれて柔らかくなる傾向がある」という基準が含まれています。この基準に基づいて、ジャファケーキが「ケーキ」か「ビスケット」かを判断する必要が生じたのです。

税率の判定により、ビジネスで動くお金が大きく変わりますので、決してどうでもいい裁判ではないですね。

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