葦を啣む~呪術休載前に振り返り~
ご存知の通り『呪術廻戦』は残念ながら来週のジャンプ29号からしばらく休載です
まあ作者の健康が第一なのでこれに関しては賛成というか、これでもし死んじゃったりしたら取り返しがつかないので素晴らしい判断だと思います
いやしかしここ数週間の展開は本当にとてつもなかった
なんでこんな鬼のように辛い展開をポンポン思いついてはすらすら描いていくのか
以前gg先生は「面白くなるなら誰が死んでも構わない」とおっしゃっていた
いやその通りになったけれども
実際めちゃめちゃ本誌面白いんだけれども
ここで休載、そして禪院家編おそらく完結というこのタイミングで最近の呪術を振り返っていきたい
☆みんなクズだった禪院家
てっきり直哉だけクズかと思ってたら見渡す限りどいつもこいつもクズしかいねぇこの家
昼ドラとかにしたら話題になること間違いなしのドロドロっぷり
gg先生こういうの描くの上手
MVPクズは言わずもがなこいつ
なんだろう、人じゃなかった
同じ人間とは思いたくなかった
それぐらいにはクズ
「お前のせいで当主になれなかった」だの「娘を人生の汚点」だのなんだの言ってるのが正直見てられなかった
だから真希、よくや(殺)った
☆真依の呪い
呪術廻戦において遺言は呪い
この禪院家編の1.2週前の夜蛾学長やナナミンが良い例(きついからやめてほしい)
真依は最後の構築術式と共に真希に呪い(遺言)を託す
この呪い通り真希は禪院家全てを破壊した
作中で最初は当主を目指していたのが真依という守るものを失ってしまって、当主になるという目標も同時に失われてしまった
なんかこう、この結末にやるせない気持ちがすごい
禪院家全部壊してスッキリした自分もいれば、こうなるはずじゃなかったのにな…となる自分もいて勝ったのにすごくモヤモヤする
このモヤモヤが呪術の良いところなのかもしれない
言うて今までも「いや勝ったけどさ…」みたいな展開いっぱいあったし
「全部壊して」
この全部が果たしてどこまでのことを言っているのか、今からの行く末を見守るしかない
☆愛すべきクズ・禪院直哉
この禪院家編の敵陣営MVPといっても過言ではないでしょう、愛すべきクズ・禪院直哉
実の父が死ぬことにむしろ喜びを感じていたり、当主になれなかったのにブチギレて独走して虎杖殺しに行ったり、過去に真希虐めてたりしたことが明らかになったり、と初登場からわずか12.3話で数多くのクズエピソードを生み出してきた男
しかしそんな彼の掘り下げが151話で行われた
幼少期、彼の前に現れた「持たざる者」
その衝撃がきっと忘れられなかったというか直哉にとってのある意味原点なのかもしれない
なんかやたらと甚爾のことについてコメントすること多いなとは思っていたが、まさか幼少期直哉にこんなイベントがあったとは
クズではあるけどちゃんと「強さ」を理解している
そして直哉も普通にちゃんと強かった
伊達に禪院家最強集団・炳の筆頭ではない
ほぼ瞬殺だった炳たちに比べてかなり真希と善戦したんじゃないだろうか
…いや、まあ頑張った方だって
152話でなんと生きていることが判明したが真希の母にトドメを刺されて死亡
短い活躍だったが読者をとことん楽しませてくれたクズ・禪院直哉、ここに眠る
普通の包丁で刺されて死んだのでどうか死後呪いに転じないことを祈る
(追記:てっきり刺される前に呪力が練れん、って言っていたと思っていたが刺された後に呪力が練れんって言ってるかも、という意見を見たので普通に呪具で刺してる可能性もなきにしもあらず)
☆真希はこれからどうなってしまうのか
真依の死によって呪力を捨て去ることに成功し、あの伏黒甚爾と(おそらく)同等の力を手に入れた真希
禪院家全てを蹂躙していくその様子は圧巻
正直作中トップ3に入るレベルで好きな戦闘シーンだった(150話)
禪院家最強集団・炳も全く歯が立たず筆頭の直哉でさえこの有様
ちなみに直哉が過去に言ったクズセリフはほぼ全て自分に返ってきている模様
「炳」筆頭兼一級フラグ建築士・禪院直哉
恐らくこれから死滅回遊へと向かう真希だが、彼女はそれが終わったあと一体どうなるのか
夢は消えた
守るものもなくなった
一体何のために戦い生きていくのか
もちろんどうか幸せになってほしいけど今はあまりそんな未来を想像できない
呪術廻戦にハッピーエンドを求めるのはもはや間違っているような気もするけれど、何かしら報われてはほしいものだ
休載明けから一体またどんな地獄が始まるのだろうかと楽しみでもあり怖くもある
とりあえずしばらく平和なジャンプを楽しみつつ、また呪術廻戦が通常通り連載されることを心待ちにしていようと思う
狗巻先輩を早く出してくれ