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快挙!新しい塔が届く前に塔を読み切った中型犬選手の試合直後インタビュー(犬にしてはよくしゃべる#5)
結社誌がかばんに揺れて交番の警察官から視線を逸らす/中型犬
——放送席、放送席。ただいま試合を終えたばかりの中型犬選手に来ていただいています。まずは、おめでとうございます。
中型犬(以下「中」) ありがとうございます。
——改めまして、塔2023年7月号について、8月号が届く前に読み切ったということで、今のお気持ちを教えてください。
中 そうですね。ずっと目標にしていたことなので、今はシンプルに嬉しいです。
——全232ページ。約4,000首と言われる会員の詠草、特別作品などの歌に加え、作品批評やエッセイ、歌論など毎月とてもたくさんの原稿が掲載されています。
中 もちろん短歌や文章はおもしろいものばかりですので、正直時間との戦いでした。
——特に大変だったことはありますか。
中 試合中に現代短歌社賞の〆切があって(編集部注:2023年8月1日に第11回現代短歌社賞の応募〆切があった。)、300首編むのに気力や体力だけでなく、やはり時間が取られていたのが大変でした。
——そうすると、前半はほとんど読めなかった感じですか。
中 いや、逆に生活のリズムを崩さないため、現代短歌社賞の応募作品を考えているときも、なるべくいつも通りのリズムで読むように意識的に心がけていました。ただ、やはり読む時間は減っていたと思います。
——なるほど。
中 なので、7月24日に作品を応募してからかなり加速して読んだ感じですね。でも、無理して加速したというより、それまで読みたいなと思ってたのに蓋をしていた部分があったので、ぐんぐん読んでいたら、間に合った、という感じです。
——後半の加速がポイント。
中 今までとは違うリズムだったのがよかったのかもしれないです。
——いつもどのように読んでいるのですか。
中 片道1時間くらい電車通勤をしていて、そのときに読んでます。ただ、疲れていて寝ちゃうことが多いですが(笑)。あとは、休日はお風呂に入りながらリラックスして読んだり、ちょこちょこ読めるよう常に携帯しているような感じですね。
——そうした地道な努力が実を結んだのですね。
中 そうですね。いつも全部読み切る前に新しい塔が届いていたので、悔しい思いをしていました。その悔しさをバネにして、地道にした努力が今回の結果につながってよかったです。
——以前にも惜しかったことはあったのですか。
中 いや全然。何度か読み切ったこと自体はあったのですが、大体2か月くらいかかってしまっていました。
——楽しみにしている原稿はありますか。
中 連載だと魚谷さんの『子育ての窓』を楽しみにしています。子育ての場面からハッとさせられるようなことを切り取るエッセイは読んでいて楽しいです。あと、作品批評は、自分も評を書けるようになりたいと思っているので、書き方や視点などを勉強させてもらっています。
——さまざまな方の評が詠めるのも塔の魅力です。
中 そうなんですよね。あと、今回だと吉川さんと砂子屋書房の田村さんの対談や、短歌時評や誌面時評、編集後記とか、挙げだすとキリがないですね。「短歌」をテーマにしつつも、会員の皆さんの短歌そのものとは関係のない文章を読めるのも楽しいです。
——応援してくれているファンにひと言いただけますか。
中 そうですね。今回は、本当にファンのみなさんの応援が力になって、新しい塔が届く前に塔を全部読むということができました。だから、ファンのみなさんと一緒に読んだというか、その意味ではファンのみなさんも全部読んだと言っていいと思います。感謝しています。
——最後に今後の目標を教えてください。
中 目の前の塔を1ページずつ読んでいく。それに尽きます。
——今後も活躍を期待しています。
中 ありがとうございます。編集部の皆さんのおかげで毎月読むことができています。塔編集部の皆さまへの感謝を胸にこれからも塔を読んでいきたいです。
——以上、中型犬選手でした。放送席にお返しします。