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グッドスプリング・バッドバイブス(東京都在住30代男性歌人の場合#4)

あーあーうー、もしもしハローお医者さん!春によく効くクスリを1つ!

自作短歌

もう30代後半になるというのに、環境の変化に激弱なので、異動の度に体調を崩す。

異動のあったこの4月も例にもれず、頭痛や腰痛に悩まされている。

たちが悪いのは、今までであれば、体調が悪化すれば、有休を使って、午前休むとか、夕方休むとか、学生自体に保健室通い準レギュラーだった経験を存分に活かし、体調にフィットしたカスタマイズされた勤務時間にして乗り切るのだが、今年はコロナの影響で、体調不良を理由に休むと、「コロナ感染疑い」とされ、周囲も「濃厚接触者疑い」とされ、出勤を停止させられて、業務に多大な影響を与えてしまうことから、コロナに起因しないことが確実な、私のような年がら年中バッドバイブスおじさんは体調不良を抱えながら、職場をサバイブするしかない。

さらに自分の特性として、キツイなあと思うのは、この4月の異動がかなりポジティブな異動であるにもかかわらず、体調を崩しているところである。

今回の異動は、過去に何年もいたことのある勝手知ったる部署で、上司や同僚も過去に一緒に仕事をしたことのある方ばかり、仕事内容もおおむね経験済みのものとなっている。

また、自分の担当するプロジェクトは6月くらいから本格的に始動するものなので、それまではあまり激務ということもなく、スロースタートでいい。

全く持って病む環境ではないのだが、ここはやはりこちらも生まれてこの方病み属性で生きてきただけあって、ポジティブな環境でもしっかり病んでいる。

異動早々に、上司に命じられて取引先に資料を届けてきたのだが、資料を届けるだけと聞いて気楽に行ったところ、がっつりその場で説明を求められ、移動しながらチラ見した資料を、さも自分が準備したかのような顔で説明してことなきを得たのだが、1点説明があやふやになってしまったことがあり、部署に帰るなり、補足資料を準備して、上司に顛末を報告するとともに補足資料を先方に送ってよいか相談した。

すると、上司は「わかった。ありがとう。資料は自分から送るから大丈夫。今年の仕事は、〇〇さんの仕事を増やさないことだから」と笑った。

そう、この場面で私に求められていたのは、ガチで資料を渡すことだけで、先方が多少不機嫌になろうとも、「担当者を別途説明にまいらせます」と言えば十分だったのだ。

この場面は、自分の職業人生の中で、めちゃくちゃ象徴的なシチュエーションで、いつも勝手に自分の仕事だと思って、引き受けて、引き受けて、引き受けて、引き受けて、パンクして、心療内科、という鬱病すごろくを勤続15年の中で3回ゴールしている経験にも関わらず、また異動数日で1マス進もうとしていたのである。

自分のことをよく知っている心ある人格者の上司のため、「そんなすごろく進んじゃいけません」とスタートに戻してくれた。

能力的にできることと、心理負担的にできることは、大きく違う。

とかく、人間関係を継続することが極端に苦手なことの裏返しとして、苦手な人からねちねち仕事を押し付けられるくらいなら、カテゴリーごと仕事をぶんどって二度とその人と話さない、という方法で心理的安全性を確保してきてしまってきた。

人間は変わることはできないが、自分の気質をよく知り、持続可能な働き方を実現できるように工夫することはできる。

毎日更新するやることリストの一番上に「出しゃばらない」と生意気な標語を書いているのだが、仮に皆様の目に入ってしまっても、「このおじさんメンタル弱いけど、職場には無害だからそっとしとこう」と皆様の心にある雑草を愛でる気持ちを発動させていただき、みんなで楽しくピクニックをするみたいに業務に邁進していければ幸いです。

みんなで楽しくピクニックなんてやったことないけど。

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