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『角川短歌、NHK短歌、短歌研究の掲載率をさらして2021短歌投稿を振り返る』青島食堂秋葉原店@秋葉原(東京ラーメン短歌散歩その6)
あいまいにしておきたくてあいまいに暮らしてきたから生死も不明
ラーメン屋の開店を待つ行列に同じ容姿の将来の吾
公約を演説している公園は鳩すらいない泡沫候補
角川題詠採用率0.0%!
年の瀬を迎え、色々と振り返ったり、振り返らなかったり、思い出したくないことを思い出してしまい一回ゆるふわギャングのマドラスナイトのMVを見て現実逃避して、なかったことにしたりして、メンタルを保つ時期になってきました。
今年1年、短歌に取り組んできたのですが、実際、どうだったのよ、という一つの客観的な指標として、掲載率を計算し、振り返っていきたいと思います。
継続的に投稿した角川歌壇、角川題詠、NHK短歌、短歌研究詠草の順に見ていきます。
【角川歌壇 8/34=23.5%】
【外塚喬選・特選】
一月に書いた目標○×を付けてだんだん△増える
【田中槐選・秀逸】
兵隊は暗いオフィスでパソコンの明かり頼りにカツ丼を飲む
【大塚寅彦選・秀逸】
三時前暴言電話に重なって社内放送黙祷をする
【藤原龍一郎選・秀逸】
ネクタイを外して遊ぶどうぶつの森でもあくせく働いている
【大塚寅彦選・佳作】
人付き合い会食雑談つらかった ディストピアかなユートピアだよ
【柳宣宏選・佳作】
我が城の治安を守る管理人自宅勤務の主人に吠える
【柳宣宏選・佳作】
一時間列に並んだラーメンはおいしかったと言い聞かせている
【花山多佳子選・佳作】
夏の夜知らない道を散歩してお墓参りの帰りみたいだ
はじめて投稿した月に特選で取っていただいて、『お、おで、天才なのかな』と勘違いしたのもつかの間、1首も選ばれない月も多く、安定して選ばれることが課題です。
仕事関係の歌が多いのですが、日常に寄り添った歌を詠いたいのか、イメージを飛ばすような歌を詠いたいのか、いまいち定まっていないです。
自分の歌風がどうあるべきか、後述する新人賞の連作に取り組んだ秋口に大きく迷い続けたのですが、これについては、まだ迷っていようと思います。
ただ、中核にある思いとして、文学は生きづらさを抱えている人に寄り添っていてほしいという思いがありますので、そこはぶれずに精進したいです。
【角川題詠 0/21=0%】
全滅。
来年は1つでも掲載されるよう頑張ります。
落選作の中には、気にいっていたものもあったので、ここで供養させてください。
「ニュース」
ポエムくらい書かせてあげなよ不倫した女優袈裟まで憎まれていて
「街」
コート着た小柄な婦人のロボットがアンケート取る池袋駅
「糸」
先週末痩せると決めて買い込んだ糸こんにゃくを常温にする
「割る」
焼酎を一人で割って二時間半そして世界はまあるくなった
「沈黙」
秒針がビュンビュンと鳴る会議室二十代なら間を埋めていた
【NHK短歌 2/23=8.6%】
【佐伯裕子選「教室」佳作】
顔寄せて教科書のぞき息止める鼓動の速さ気づかれぬよう
【佐佐木頼綱選「投げる」佳作】
マンションの七階から何度も身を投げる何度も死んで今日もバスに乗る
テレビで紹介されるには程遠い結果ですが、引き続き送り続けて、いつかはテレビで紹介されたいです。
あと、佐伯先生の回のときのスピードワゴンと佐伯先生のやり取りがめちゃくちゃ面白いのでおススメです。
【短歌研究詠草 2/5=40.0%】
【島田修三選】
立禅の無心で並ぶ一時間摩訶麺拉叉焼油多芯強
ビッグバンは十分前に起きていた! 器の宇宙を胃に吸うゼウス
2021シーズンラストの11月号のみの投稿だったので、2022シーズンはフル投稿して、目標は高く、年末の結果発表でコメントを掲載できる10位以内を目指します。
そして、合計は、9/83=10.8%という結果でした。
また、連作の新人賞にも投稿しており、
・角川短歌賞予選落ち
・笹井宏之賞落選
・歌壇賞落選
という結果でした。
笹井宏之賞、歌壇賞は、選考過程の公表がまだですので、少しは目に留まるような結果になっていればありがたいなあと思いながら、年の瀬を迎えたいと思います。
帰省できない年末に故郷の味を
一年間短歌に取り組み、特に連作を作っていく中で、否応なしに自分と向き合う時間が長く、それはすなわち、過去の自分の思い出したくないようなことまで思い出して、苦痛を追体験するようなことばかりでした。
親の体調がかんばしくないため、先日帰省したのですが、帰省の前日に緊急入院してしまい、コロナ対策で病院での面会はできないため、実家からテレビ電話で近くにある病院に入院している親と話すという謎の体験をしました。
まあ、みんな年を取りまして。
何年振りかの帰省だったので、街を車で走ったり、車を止めて歩いたりしていたのですが、「懐かしい」という感情ではなく、将来の展望が開けず、思い悩み続けた日々ばかりが想起され、体調はいいのに、何度も嘔吐していました。
年末は、諸事情により帰省はできないため、故郷の味を秋葉原で食べます。
青島食堂秋葉原店は、新潟県長岡市に本店のある地元で有名な生姜醤油ラーメンのお店です。
高校時代、クソみたいな生活を抜け出すため、文字通り血を吐きながら勉強に勤しんでいたのですが、唯一の楽しみが、なけなしのお小遣いを握りしめて月に2回だけ食べられる青島食堂のラーメンでした。
今ではすっかり長岡のソウルフードと言われていますが、当時は、そこまでラーメンブームがポピュラーにはなっていませんでした。
ただ、キレのある生姜醤油スープともっちりとした中細麺に衝撃を受け、他の全外食選択肢を捨てて、3年間同じ店で食べ続けました。
そんな青島食堂さんに馳せ参じるべく、JR山手線・京浜東北線秋葉原駅昭和通り改札に向かいます。
改札をでたら、昭和通り方面にまっすぐ進みます。
横断歩道を渡って、らーめん幸楽苑の右手の路地を進みます。
まっすぐ4分ほど歩くと公園がありますので、右に曲がります。
すると青い看板が出迎えてくれます!
(この日は、土曜の10:20頃到着したのですが、既に10人ほどの列ができていました!)
タッチパネル式の券売機で食券を購入します。
青島チャーシュー麺900円+茹でホウレン草50円+自家製メンマ50円にしました!
トッピングは、50円と100円を量に応じて選べます。
多くのラーメン店では、トッピングは一律100円のところが多い中、「このトッピングちょっと多いと嬉しいんだよな」という人類共通の欲望に沿った嬉しいサービスです。
なお、麺は普通盛りが175g、大盛りが250gと、普通盛りでもしっかり食べられます。
5分ほどで着丼!生姜と醤油のいい香り!
麺を持ち上げると一層いい香りに包まれます!
スープは生姜の効いたすっきりとした醤油スープ。
もっちりした中細麺との相性は抜群です。
薄めにスライスされたチャーシューは、肉の旨みが閉じ込められつつ、チャーシュー単体にも味付けがしっかりされていて、美味です。
そして、ちょい増ししたメンマと茹でホウレン草の暗躍ぶりがすごい!
ホウレン草と一緒にすすれば、生姜醤油スープにホウレン草のさっぱりさが加わり、フレッシュに楽しめて、メンマはコリコリと触感が良く、ボリュームのある麺量でも全く味・食感ともに飽きることはありません。
ごちそうさまでした!
基本的に、行列必至ではあるものの、回転もよく、待っている時間が長ければ長いほど、生姜醤油の香りに幸せを感じる、中毒性の高い一杯です。
東京にいながら、本格新潟長岡ラーメンを食べられる最高の名店です。
来年の目標
新人賞を獲りたいです。
もちろん「引き続き、短歌を楽しむことを忘れず、短歌仲間と切磋琢磨していきたいと思います!」みたいなかわいげのあることを言うべきなことはわかっているのですが、齢37、日に日に衰えていく体力と知力、妻からは「お前に短歌の才能なんかないんだから、やめちまえ!」という罵詈雑言を酔っぱらう度繰り出されるという劣悪な環境下での短歌創作ですので、悠長に構えていられる余裕がありません。
今年は、澤村斉美さんの『紫陽花と金魚』、魚谷真梨子さんの『対岸』、田中翠香さんの『幻獣、鯨、その他』という3作品に度肝を抜かれました。
自分も誰かの度肝を抜く作品を詠めるよう、一層精進します。
そして、まだ見ぬ激うまラーメンと出会わんことを。
散歩もしようね。
次回、1月3日(月)更新予定。
よいお年をお過ごしください。