コンセプチュアルアートって何? #1
Q.既存の大量生産品を本来の用途と切り離して、作品に転用する手法を服飾用語で「既製品」を表す言葉を用いてなんというか。
A.レディメイド
考案者はフランスの芸術家、マルセルデュシャン。
レディメイドの手法は芸術家の在り方を変えた。従来の「高度な技術を持ち作品を制作する人」という考えを変革し、また『アート=視覚的に美しいもの』という誰も疑いもしなかった根本的な常識を打ちこわした。全てのものが芸術になり得るという可能性を示すことで、アート制作を選択という行為にまで拡張した。デュシャンが『現代アートの父』と呼ばれるようになった所以のひとつとして、固定観念をバットで打つような発案をしたことが挙げられる。しかし、このような手法を発案し世に広めることがデュシャンにしか出来なかったことなのか、些か疑問である。彼が現代にまで至る大きな影響力を持ったのは、彼の性格や作風が当時の歴史と整合したからであろう。
「なぜ、デュシャンだったのか。」
【レディメイドに近しい手法】
・ファウンドオブジェ
→直訳すると「見出された対象」
日常に溢れるものに美的価値を見出し、表現する手法
・アッサンブラージュ
→フランス語で「寄せ集め」を表す。
既成の日用品や工業生産品、廃物などを寄せ集める手法