越智良江「伊豆長岡 まとめ」
越智良江「伊豆長岡 まとめ」
マイクロアートワーケーションに参加するのは今回で2回目。
前回の下田に続き、今回は伊豆長岡に滞在させていただいた。
温泉も食べ物もお宿も街並みも全て素敵ではあるが、やはり滞在旅行よりも何かしら形に残る経験や体験をしたい、実になるような、む実の片鱗となるようなものが生まれないか・・・と感じる。前回の下田もそうで、下田の時はコロナ禍であったため、特に人とも出会えず、企画もなく、飲み会もなく、ただの単なる「旅行」であっていいのか、この企画は税金だぞ、という葛藤のもと、過ごしていた。
今回はただの「旅行」とならないようにしたい、と思っていた。いや、そこからインスピレーションを得てもらえたらいいんです、という企画であることは承知しているが・・・もうこれは個人差だろう。。。それだけではなんだか嫌なのだ・・・。
そんな中、児童養護施設の「マゴコロ」さんに行けることになった。ホストさんに、人との出会いがしたいとお願いしていたところ、私が子供との企画を多く行っていることもあり、こちらの「マゴコロ」さんに機会を取ってくださったのだ。
マゴコロさんは、児童養護施設で、療育手帳を持っている子供たちが過ごしている。
私は支援学級のお子さんと過ごす機会はこれまでもありましたが、一度の多くのさまざまなバックボーンを持つ子供たちと接するのは初めて。
小学校低学年から高校生まで、さまざまな年齢の子供たちが、思い思いの場所で過ごしていました。鉄道が好きな子、いきなり抱きついてくる男の子、ずっと追いかけっこをする女の子、戦争ごっこが大好きな男の子。
一人一人のさまざまな行動や遊びに、代表の川島さんと、スタッフさんの全力での呼応に、本当にびっくりしました。それは本当に自己解放の表現そのもので、自由に生き生きと、そのままそこに存在している。とても熱というか、呼吸というか、生きるを感じた時間で、私は自分の 演劇 の作り方や表現というものを立ち止まって見返す機会となりました。
川島さんと、いつかアートを通して、この子達の魅力をもうすこし広げて他の人にも知っていただけるような機会を創出したい。
そんな共通の熱い思いを、語ることができ、それが語るだけではなく、実現に向けていきたいと強く思いました。
こんな素敵な方々がいる伊豆長岡。やはり好きになるのは 人 である。
またここに帰ってきて、いつかここの方々と何か創り上げたい。