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高野ゆらこ「8982歩・ODA考察(5日目)」

MAWも折り返し。この土地に体がだんだんと馴染んでいる気がする。
ありがたいことに、日中の活動時間まったく雨に降られていない。
前回のMAWではわたし以外の二人が「晴れ男・晴れ女」だと自己申告していたけど、もしかしてわたしも「晴れ女」なのか?
でも富士山を綺麗に見れたのは滞在中一度だけ。なんだかんだ雲がかかることが多くて、だからこそドカーンと見えた時は嬉しいんだけど。富士山ってシャイね。

ほぼ見えなかった今朝の富士

あれだけどでかい山が近くに毎日あるっていうのはどんな感覚なんだろう。体が馴染むのに合わせて、富士山が近くにあることに初日ほど驚かなくなっている自分がいる。生まれてからずっとだったら、どんな感覚?と言われても、いや別にずっとあるし、フツー。みたいな答えが返ってくるのかしら。
でもまあ、日本で一番高い山が近くにあるのは誇らしいかも。

午前中は御殿場線で沼津まで。駅で、小田さんの娘っちやおやじの会の若者メンバーたちと偶然ばったり。1時間に2本だったら確かに会ってもおかしくない。ホームで電車を待ってたら娘っちが遠くから「あれ、ゆらこさんじゃね?」と言ってる声が聞こえて、たった5日間で名前と顔を覚えてもらえる関係を作れているのを嬉しく思う。
休日の電車は若者たちで結構な混雑。沼津はこの辺りの若者にとって、遊びに行くお出かけスポットなのか。娘っちたちもカラオケ行くって言ってたし。小学生から19歳まで男女混合で気軽に遊びに行ける関係ができてるのって、本人の性格にもよるとは思うけどそもそも何にもしない合宿っていう仕組みがあるからこそなわけで、子どもの頃マンションに住んでる子どもたちで人数がいた方がいい遊び(鬼ごっことかままごととか)をやるためにみんなで遊んでるうちに仲良くなった記憶を思い出した。

沼津はアニメ「ラブライブ!」の聖地らしく、今日はたまたま関連したイベントが行われているよう。街中に同じTシャツを着た方が溢れている。
街をあげてのラブライブ!推しがすごくて、目に入る場所のどこかには必ずいるくらいあちこちにキャラクターが。

マンホールにも

わたしの目的はスパイス探し。
このnoteに「料理したいなー」と書いてたら小田さんが「うちのキッチン使う?」と言ってくださり、夜は小田さんの家で手料理をふるまうことに。子どもから大人まで総勢10名以上、味の好みも好き嫌いもわからないっていうかなり難しいシチュエーション。
でも、どうせならわたしが愛してやまないスパイス「クミン」を使った料理を作りたいなと思い、沼津のハラルフードマーケットへ向かったわけ。

マーケットで無事クミンをゲットし、隣にあった業務スーパーもなんとなく入ってみる。面白い調味料あったりするしね、業スー。店内ぶらついてたらお婆さんからいきなり
「あなたとってもかっこいいわ。」と声をかけられる。
「全身完璧なコーディネート、素敵。芸能人みたい。」
自己肯定感爆上げワードで褒めていただき、気分がぶち上がる。沼津、いいとこだなあ。

せっかくだからシェアサイクルで街中をぶらぶら。
蛇松緑道、MAW旅人さんのnoteで読んだ!わーーこの木とベンチ、見覚えある!わたしも写真撮っちゃお!
と、ラブライブ!聖地ならぬMAW聖地巡礼。

芸能人コーデ

千本松の海岸が見えるサイクリングロードを走り、水門も見学。港を眺めてアーケードへ。あれ?あの像にも見覚えが……!
顔も知らない他の旅人さんと、少しだけ繋がれた感じがして嬉しくなる。
間違いなくここに来て、この像を見つめた瞬間を想像する。

嬉しくて駆け寄った

少し休んで、夕方から小田家で夜の準備。大きなキッチンとはいえ、3人並んだらぎゅうぎゅう。「熱いの通りまーす」とか「後ろ通りまーす」とか「次洗い場使いまーす」とか、飲食店の調理場のよう。
ちなみにわたしが作ったのは
・フライド親芋withチャットマサラマヨ
・きゅうりの梅ごま和え
・ナスとインゲンのサブジ風
・鯖玉豆サラダ
・さつまいものきんぴら
昨日行った三島の農家さんや、ホテルの近くにあるふれあい市で買った野菜たちをメインに子どもでも食べられるように辛さは無し。クミンはサブジ風のやつと、鯖玉サラダにイン。

見てるだけで美味しい

かづみさんやゆりさんの作ってくれた料理もテーブルに並んでとっても豪華〜〜〜!バイキングスタイルで、それぞれ自分の小皿によそって食べる。
みんなが自分の料理を食べるときの反応が気になって仕方ない……。
「あ、これ美味しい。」
そんな声を聞いてようやくホッとできた。多分わたし以外の二人もそうだったんじゃないかな。

観光的な体験とはまた違う、でもここに来なかったらできなかったであろう特別な時間を過ごさせてもらった。突然キッチンを使わせてくれた小田家に感謝です。
「何にもしない合宿」って、何にもしないといえば確かに何にもしていない、のかもしれないけれど話を聞くほど続けていくための骨組みがしっかりしているなと思っていて。そこにあるのは小田さん自身が持つ、他者を気にかける力だったり人を巻き込む力によるものが大きいんだろうな、と思う。

「キッチン使って料理しない?」の一言が言えるかどうか。
言える人間でいたいし、言われたときに乗っかれる人間でいたい。






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