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巡了記念! 御書印あれこれ

はじめまして、micoと申します。noteは読者として登録していただけの、インドア社会人です。
2020年11月にはじめた御書印店(本屋さん)めぐり、2023年5月にようやく1巡目を終えました。もちろん現在2巡目ですが、1巡目巡了記念にnoteに記事を書いてみることにしました。

御書印店めぐりをはじめたきっかけ

いつもお世話になっている本屋さんの告知で、御書印プロジェクトに参加されるとのこと。
ちょうど転勤して京都が近くなり、せっかくだし御朱印を集めてみようかなと思っていたところに飛び込んできた「御書印」。
本屋さんに行った記念印なんておもしろそう!
公式noteを見ても、どこもなかなか個性的な印です。
寺社めぐりもいいけれど、どちらかといえば本屋さんの方が楽しくまわれそう。
最初の印はぜひ推し本屋さんにお願いしようと思い、記念すべき1つ目の御書印をいただいて、私の御書印店めぐりがスタートしました。

そんなに順調ではなかった最初のころ

御書印帖も入手したし、これからどんどんめぐるぞー!
…となったわけではありませんでした。
世間はまだ外出自粛要請が出たりでなかったり、仕事も一人部署なので流行り病にかかるわけにもいかず、さらにもともと出不精なのもあって、結局行けたのは2020年が3店、2021年は6店。2022年にも半年ほど間があいて11店。しかもこのころはまだ本屋さんには「目的の本があってそれを買いに行く」という感覚でした。
思えば昔から、本はあれば読んだけれど、本屋さんで「この本おもしろそう」と買うことはあまりなかったように思います。
大型書店は広いぶん本の種類が多すぎて、ぐるりとまわる元気がない。この大量の本のなかから気に入ったものを探すなんて無理だ…となってしまい、疲れて何も買わずに帰ってきてしまう。いつしか本はあらかじめ必要なものを探しておき、在庫検索して、店頭にあったら行く、という買い方になっていきました。家にいながらネットで店舗の在庫検索ができるようになってからこうなったのかもしれません。
そんなわけで御書印店めぐりも、最初のころはわりとショッピングモールに入っているような規模のお店が多かったように思います。

本屋さんとの会話

御書印の楽しみに、書店員さんとの会話もあると思いますが、こんなかんじのめぐり方ばかりだったので、モールの書店員さんだとわりと忙しくしておられ、じっくりお話するようなことはそれほどありませんでした。
そんなある日、出かけた先の近くに御書印店があったので行くことにしました。昔ながらの個人書店さんです。
そこはお客さんとお喋りしながら御書印を書いて下さるスタイルの書店だったので、「どんなジャンルの本が好き?」「好きな作家さんは?」など訊かれたのですが、そこでどちらも答えられなかったことに自分でもびっくりしました。
そういえば好きなジャンルとか好きな作家さん、特にない。これが好きといえるほど最近本を読んでいないな、と。
御書印店をめぐるようになってからも、買った本といえば仕事や資格の本だったり、雑誌だったりで、特定の作家さんの本ってほとんど買っていなかったことに気づいたのです。

本という非日常

なんとなく気軽に出かけられる雰囲気になってきた今年の春、ちょうど山積みだった仕事が片付いたタイミングも重なり、蓄積されすぎたストレスを発散する手段として、ずっと行きたいと思っていた御書印店をめぐる日帰り旅を決行しました。
いつか旅行などで出かけたついでに御書印店にも立ち寄れたら、と思っていたのですが、「いつかって、待ってたらいつになるんだ」という気持ちにもなり、御書印店目的に日帰り旅を組んでもいいんじゃないか、「本を買いに行く」というより、「まずは本屋さんを見に行ってみよう」と、初めてそんな目的で丸一日書店めぐりをしました。
長距離移動のときに本をもって出かけたのも久々でした。
これまで移動時といえばスマホでずっと「何か」をひたすら検索しては時間を浪費していました。ところが、本を読んでみると、そのあいだ仕事の疲れも日ごろのモヤモヤも全部忘れてただ本の世界に没頭することができて、そんな感覚はしばらく忘れていたものでした。
読書って案外手軽にできる非日常体験なのでは?
そうすると本屋さんでの本の見方も変わってきました。
特に個人の本屋さんだと置いてある本もさまざまだということもわかり(恥ずかしながら、御書印店めぐりをはじめるまではそういうことにも気づきませんでした)「選書を楽しむ」ということがどういうことなのか、ようやく気づけたように思います。

そうなると、本屋さんに行くということが一気に面白くなってきました。どんな本が置いてあるのか、その出会いにわくわくしました。本屋さんが面白いってこういうことだったんだな。
大型書店では本がありすぎて「本屋さんに行くと疲れてしまう」感じだったのが、個人の本屋さんだと選書が自分に合っていたり、大型書店では出会えないような本が紹介されていることもあって、家にこもっていたのでは出会えなかっただろう本をたくさんお迎えすることができました。

御書印店めぐりをして変わったこと

御書印店めぐりをはじめてから、大きく変わったことといえば前述のとおり出かけるようになったこと、本屋さんに行く楽しみを知ったことなのですが、それ以外にもいろいろあります。

まず、本を買うことや積読に罪悪感がなくなったこと。
昔、生活が苦しいまではいかないにしても余裕のない時期がしばらく続いたことがあって、なかなか定価で本を買うことが自分に許せない時期がありました。(そのころは図書館や古書店にお世話になったりしていました)
そのせいか、本が買えるようになっても、まだ読んでいない本が家にあるのに新しい本を買うなんて無駄遣いでは?と感じていましたが、今は「いつか読む気なら今買おう」です。
本の表紙買いも怖くなくなりました。表紙がきっかけという本との出会いかたも悪くないかも!?と、知らなかった作家さんを知るチャンスだと思っています。
一気にたくさん本屋さんをめぐったので、まだ読んでいない本がけっこうたまっていますが、焦りとは逆にどれから読もうか迷うくらい、今の状態もけっこう楽しんでいます。

次に、これまでは電車の中ではスマホをいじりっぱなしだったのが、本を持ち歩くようになったこと。
関東に住んでいた頃と比べて電車通勤にそんなに時間がかからなくなっていたので、特に移動時間に本を読もうとは思っていなかったのですが、たった十数分の乗車時間でも、数ページでも本をめくるのっていい気分転換になることがわかりました。電車、降りたくなくなります。

それから、読書のための場所を見つけたこと。
家だと周囲の環境的に日中落ち着いて本が読める雰囲気ではないのですが(真夜中などの静まり返った時間帯ならなんとか…)カフェもけっこうざわざわしていてゆっくり読書という雰囲気でもなく…。
そんな中、見つけたのです。読書に特化したカフェを!
それからは、集中して一気に本が読みたいときはそこに行くようにしています。
この話もいずれ書きたいなと思います。

さらに、御書印店めぐりをして新しい世界に足を踏み入れて楽しくなってしまったことから、やりたいと思っていたことはどんどんやってみよう、の精神になり、いつか行こうと思っている場所でも具体的に旅程を考えてみたりするようになりました。これがけっこう楽しくて、我が家には猫がいるのでだいたい日帰りなのですが、日帰りでどこまでいけるか考えるのも楽しいです。
あとは、読書目当てで行ったカフェで珈琲豆を販売していて、家でも豆を挽いて珈琲を入れてみたかったことを思い出し、思い切って道具を揃えたり、珈琲教室に行ってみたりと小さな楽しみが増えたように思います。
noteに書いてみようと思ったことも、これまでだとなかった変化だと思います。

これから、どのくらいのペースで書けるかわかりませんが、読んだ本のことや訪れた本屋さんのこと、そのほか日常のことなど、マイペースに綴っていけたらと思っています。

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