【読書】『ふわふわ』(村上春樹/安西水丸)
キャッツミャウブックスさんでこちらの本のサイン本抽選販売があり、応募してみました。倍率がとんでもないことになっていたそうですが、そりゃそうですよね、村上春樹さんですものね。
ありがたいことに、抽選に当選しまして、先日本をうけとりました。
実は、私の初・村上春樹作品です。
村上春樹さんといえば、世界観が独特で、それゆえにコアなファンの方もたくさんおられるというイメージで、新作が出て話題になるたびに、きっと難しいんだろうなあ、最後まで読めない気がする…と気持ちがひっこんでしまい、ずっと手を出せずにいました。
今回も少し迷いましたが、こういうきっかけで本を手にするのもいいんじゃないか(以前に書いた「とりあえず、やってみよう」精神の発動)、絵本だったら最初の1冊として読み始めやすいのでは?と思い、応募を決めました。
絵本=こどものための本、という先入観、ありました。
こどもが読むのだから、こどもでもすっと入り込めるものだろう、と。
すみません、もう数ページで「これはすごい…」となり、数回にわけて読んでいました。
そもそもが「これはすごい…」しか感想が言えない語彙力です。衝撃でした。
我が家にも猫、おりますけど、村上春樹さんの文章のようなとらえ方で猫を感じたことはなかったです。これが…猫…深い…。
猫のエッセイなんかを読んで「わかる~」となることは多々あれど、今回はさすがに「お…? おお…??」でした(この程度の語彙力…)
わかるんです、これが猫のことだということはわかるんですけど、猫を愛するのにこういう表現をされるのか!! という文章に、ひたすら驚きの連続でした。
最初の入りが絵本でよかった…というか、絵本??
見開きで表現される、安西水丸さんの絵がなごみます。おそらく「ぼく」視点なんだろうなと思われる、猫との距離感がお気に入りです。
最初の1冊が絵本でよかった。
何度もめくって、安西さんのふわふわの猫にそばにいてもらいながら、ゆっくりと一文一文咀嚼しながらでないと味わえない文章だな、と思いました。
普段、「猫かわいい」「猫尊い」しか凡人は言えないけれど、村上春樹さんが「猫は愛しい」を書かれるとこうなるんですね。
なんだかとんでもない本を手にしまった…と思いながらめくった最後のページに「講談社 幼児図書編集部行」と書かれた読書カードが挟まれていて、これが幼児図書ということを思い出しました。
幼児図書に苦戦した大人です。
今回、せっかく初めて村上春樹さんに触れるのだから、もう1冊くらい読んでみよう、とエッセイも一緒に注文しました。
こちらも読了後に感想など書けたらよいなと思っています。