人々を笑顔にするトマトをつくる人
今、お店で取り扱っているミニトマト、トマトの生産者である橋本知幸さん。
小さな子からご年配の方まで大人気の赤いやつ。
あるお客さんからは子どもが買ったそばから食べ始め、家に着くまでに半分くらい食べてしまうという声や、こんな美味しいトマト始めて食べたという声も多々あります。
そんな大人気の橋本さんのトマトの秘密を探るため、橋本さんのもとを訪れました。
決して人間の都合でトマトを作るのではなく、トマトの育つペースに合わせて見守る。
人間がトマトに合わせていると話していました。
橋本さんは元々農業をやるつもりもありませんでしたが、学生時代のインドでの旅の際に、貧富の差を目の当たりにした。一方ではビルの立ち並ぶ町と、少し移動するとその町で出たゴミがたくさんあり、明日生きるのも難しいような人々がいるという現状を目の当たりにして、日本がいつこうなるかも分からない。
日本をそうならないように自分は農業に関わりたいというところから、農家を志したそうです。
その中でも好きな人は多いが、作るのはとても難しいトマトを選びました。
元々気質的に、簡単な道と険しい道があれば迷わず険しい方を選んでいた橋本さんにとっては納得の決断でした。
そういうにもお金もない中で、知り合った方がとても応援してくれ、補助金をとったり、農地のこと、ハウスのことまで紹介してくれたそうです。
しかしその立派すぎるハウスを自分たちではとても組めないので、昔の同級生たちに声をかけると、みんな快く引き受けたそうで、力を合わせて作りなんとか完成した。
農法は循環農法といい、シーズンが終わったトマトの実や枝を全て細かくして、土に混ぜ込み、翌年の肥料にします。
今土の状態もとても良く肥料などもいらずトマトが育っていくそうです。
今後は冬の対策として土の中の温度を上げて、ボイラーなどに頼り切らないようにしたいと話していました。
畑の中では蜂たちが飛んでいてそれによりトマトは受粉したり、光合成の力で育てるなど
自然なものに委ねています。
トマトの栽培に関しても、以前は不耕起栽培なども試したりしていたが、トマトと向き合い
いつも考えている中で、導いた今の考え方は、農法やセオリーに囚われるのではなく、
目の前のものと向き合い考えて答えを出すこと。
なので、毎回同じようには絶対にやらず、日々新しい方法や解決策を見ながら仕事をしているそうです。
そんな話をハウスで伺いながら、トマトの話をする橋本さんはとてもキラキラしていて、
本当に仕事に誇りを持ち、そしてトマトを愛しているんだと感じました。
トマトの調子が悪いと橋本さんの調子も落ち込んでしまうほど、一心同体なのです。
やはり、無農薬だからとかとか農法ではなく人で、橋本さんだからこそ作れるトマト。
そして思いが込められて美味しくなっているんだと感じました。
服装もやはりトマトカラーの赤でした。
ぜひまだ食べていない方はぜひご賞味ください。
いつも食べてくださっている方はこれからもどうぞよろしくお願いいたします。