父の軍隊手帳 ・ 終戦記念日に寄せて③
昨年、一昨年と終戦記念日に投稿をしてきて、今年は無しでと考えていたのですが、実家仕舞いも終盤になって父の軍隊手帳を発見してしまいました。
父が亡くなって20年以上経つので、すでに遺品は片付いているはずと思ってたら、古い書棚の下段の扉の中にギッチリ、アルバムや書き物などが詰め込まれていて、捨てるために確認していたら出てきたのです。
軍隊手帳というものは初めて見るもので、存在すら考えたこともない物でしたので興味深く。
生徒会手帳なんていうのもあるし、持つ物なのですね。
中に何が書かれているか、ちょっとワクワクと開けてみると
勅論? ちょくゆ、「天皇みずから下した告諭で、訓示的意味をもつもの」だそうですね。
漢字は旧字体、振り仮名もついて親切仕様ですが。読まなくていいかと、読まない。(^^;
それでもちらっと見える「神武天皇」や「高御座」の文字にギョッとしました。ここからなのか。
私にとってはファンタジー物語の言葉だったのに。
なんと自分の頭の平和なことか、、。
パラパラ見てみましたが、赤のページは数々の勅論、黒のページには軍人手帳に関わる心得や招集、出征時における心得などなど。
期待していた父本人に関わることは、最後の方に数ページのみでした。
最後の扉内側にポケットがあって、父ではないどなたかの写真が入っておりました。
一緒の場所にあった軍隊時代のアルバムも、友人や上官らしき人たちの写真がほとんどで、互いに交換しあうのが流行っていたのかもしれないなとか。
想像ですが。
手帳は全体にあまり傷みがなく、履歴の期間も昭和15年まで。太平洋戦争の始まる前のものでした。
南方戦線への配属は書かれていないので、これ以後、開戦後は別の手帳なのか?と推測です。
この手帳の他に従軍日記も見つかり、紙束を閉じたものに小さな文字で細かに書かれているようでしたが、後で見ようと捨てない方に分けたはずが、ない!のです。
他の物と混ざって捨てちゃったのでしょうね。(^_^;)
父の死後数年して、南方戦線の記録を探しているという方が尋ねていらして、私の聞いたあやふやな思い出話程度では何にもお役に立てなくて、これがあるのがわかっていたらなぁと思いますけれど。
こうして父のことを知ろうと思えるのは、父が無事に帰ってきてその後平穏な人生だったからかもしれません。
父から戦争の話を聞こうと私が思えたのは、子供の頃に楽しそうなところダケをオハナシとして聞けた下地がまずあったからなのだろうなと思います。
最近、従軍日記などが見つかって悲痛な内容の記事もいくつか読みました。
もう孫の方が出したりしていますが、遺族で妻子だったりすると読むのも辛く心を痛めた事でしょう。
生きて帰った方も、なかなか話せないということもあるようです。
父も終戦後、オランダ軍の捕虜となったのですがそれについては聞いたことがありません。
あの時代を語れる方も残り少なくなってきました。
それほど真面目に戦争を考えずにきてしまいましたが、母や父から受けた印象もあり戦争は嫌なものだと心から思います。
次に新たに語るような戦争が起こりませんように、平和な頭で祈るばかりです。🤍❤️🤍
終戦が来ますように💙💛💙💛
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