#5 John Bull Galiarda FVB185

ジョン・ブル(1562〜1628)はイギリスの作曲家、オルガン建造家。1591年29歳で王室礼拝堂オルガニスト就任。オックスフォード大学博士号取得。1596年エリザベス一世のお墨付きでグレシャム・カレッジの音楽科
教授に着任と順調にキャリアを積んでいきますが、私生活での数々の不祥事を咎められ、1613年にイギリスから脱出。
1617年、ベルギーのアントウェルペン大聖堂首席オルガニストとなる。オランダの作曲家ヤン・ピーターソン スヴェーリンクに出会う。
1620年代にはオルガニストやオルガン建造家として活動を続け、アントウェルペンにて没した。


この曲の題名 Galiardaはルネサンス時代のヨーロッパで普及した舞曲で急速な3拍子の踊り。しばしば緩やかな踊りであるパヴァーヌと組み合わされる。
エリザベス一世はリュートの名手でもあった。1580年の絵画は「リュートを弾くエリザベス一世」Nicholas Hilliard(c1547〜1619)作である。また彼女はガリヤルドをよく踊ったとされる。好んだとされるジョン・ダウランドのリュート歌曲(Can shee excuse)はガリヤルドのリズムが使われている。

今回もまたモダンチェンバロで弾いています。ヴァージナルの可愛く軽やかな音とはそうとう違いますが、レジスターを組み合わせて音作りをしてみました。曲の始まりがリュートのようではありませんか?
ジョン・ダウランドはブルとは1つ違いの1563年生まれ。同じくオックスフォード大学出身でエリザベス一世に仕えました。
同僚でありエリザベス一世がリュートを好む、となれば、この作品にリュート的雰囲気があっても良いではないですか。

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