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19世紀末 Clavecin音楽 Ⅳ Chavagnat  おまけの人形劇のお話

Histoire d'une Marionnette (1885) Op.145 の4曲目
Le Lecon de Clavecin 

Edouard Chavagnat (1845~1913)

私は「チェンバロ大事典」のために遡って調べていくうちに、この曲を知り、これがきっかけでChavagnat氏を知ることとなりました。
5曲の短い曲で成るこの曲集の中で4番目に入っている「Le Lecon de Clavecin 」gavotte だけが題名に「clavecin」と付いています。
譜の最初には他と同じに「piano」とあります。
では他の作品と違うかというとそういうことはなく、ピアノ用に強弱記号も指示があります。
これだけがclavecinと書かれていることが少し不思議でしたが、全曲弾いてみても他と比べて特にclavecinと指定する意味がないように思われます。しかし、当時パスカル・タスカンの1769年のオリジナルがパリにはありましたし、注目の楽器でしたから、ある種の憧れか?お試しか?はわかりませんが、作曲され、演奏されたのでしょう。今回5曲全部を弾くことにしました。

おまけで操り人形ではありませんが、フランスの伝統的な人形劇を載せます。
これもChavagnaもLe Couppeyもよく知っていたことでしょう。

Chavgnatの曲「マリオネットの歴史」に関連してマリオネット(あやつり人形)に関して調べてみました。

フランスの人形劇 Guignol(ギニョール)を紹介します。

有名な人形は「ギニョール」というおじさん人形です。
この主人公が面白おかしく劇を演じます。
ギニョールは、1808年にフランスのローラン・ムルゲによって作られた指人形です。今では人形劇全体を指す総称としても使われています。

絹織物貿易を通じてイタリアからフランスに伝わったということです。客集めに人形劇を見せたところ、大人気となりました。


人形劇の起源
 人形劇の起源は、考古学的には古代文明期における彫像文化と神的儀式の起こりとともにあるとされ、その歴史は1万数千年前に遡る。祖先の魂や神々の依代として土偶や石製や木製の祭具が用いられ、その言葉を伝える儀礼行為が最も原始的な人形劇であると捉えられている。操演の人形としては、古代文明の出土品から――エジプトでは約3600年前、ギリシャでは約2600年前に作られたとみられる糸操り様式(マリオネット)の人形が発見されており、紀元前20世紀以上の古代社会において、すでに人形操演の様式が確立されていたことが示されている。
人形劇は神々のための祭礼儀式であって、やがて神話劇に発展していきました。(参照:パペットナビゲート)
 
壮大な歴史散歩になりました。



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