ちょいちょい書くかもしれない日記(トマト泥棒)
先日、門扉にベッタリと変な汁がかかっていて、「!?」となったのだが、よく見ると、小さなつぶつぶしたものがはりついている。
何だろう……と顔を近づけたら、馴染みのある青臭い匂いが。
トマト~!
ハッと視線を落とすと、地面にはミニトマトの残骸がいくつか転がっている。
おのれおのれおのれー!
私より先に収穫して、その場でパーティをした奴がいる。
アライグマだな。
あいつら本当に、せめて綺麗に食べるということができんのか。
毎度毎度、畑を荒らして散らかして、んもー!
お外で飲み食いしたら、来る前より綺麗にお掃除して立ち去るのがマナーでしょうが! いやそれは人間向けだけど、獣の皆さんもせめて原状回復を心がけていただきたく。
そもそもアライグマには、昔から手を焼いてきた。
誰かが捨てたのであろうアライグマが、裏の国有林で繁殖し、谷川を越えて出張してくるのだ。
気の荒い生き物だし、色々派手に荒らすし、感染症や寄生虫を媒介する可能性も高いので、家の敷地内にそうカジュアルに入ってもらうわけにはいかない。
彼らは本気の殺意にとても敏感なので、追い払いたければ、こちらも真剣にならねば。
先日から、物置から長くて太い棒を出して玄関脇に置いてある。
次に会ったときがお前の命日ですよ、くらいの気概で追うために。
ところが。
翌日に見てしまった。
でっかいカラスが、鉢の前でうーんと首を傾げて足踏みし、選びに選んだ真っ赤なミニトマトをもぎ、門扉にとまって一つ食べ、満足したのか、もう一つもいでくわえて飛び去るのを。
お ま え か !
今回に限ってはごめんアライグマ! 冤罪やった!
いやでも、家の外壁を齧られた件は忘れてないからね。
しかし、カラスか~~~!
参ったな。
ずいぶん昔に、怪我していたカラスの雛を保護した経験があるだけに(動物病院で指示を受け、地元保健所に、怪我が治るまで飼育するための許可を貰いました。野鳥ですからね)、私はカラスには甘い。
依怙贔屓だな~。でもな~。カラスならしょうがないな~。
家の主は私なので、客人は私が自由に選んでよいのだ、という理屈でどうにか罪悪感をねじ伏せた。
しかしまあ、今年はアライグマもちょっとくらい食べていいよ……。