ちょいちょい書くかもしれない日記(突然)
いきなり春である。
先週まで床暖房が切れない日々だったのに。
ハクモクレンは大慌てで分厚いコートを脱ぎ捨てて咲いた。
山桜はまだおっとりしている。
あまり源平しない源平桃もスタンバイOK。
水仙は「?」という顔で、とりあえず葉を出した。
ムスカリは暑かろうが寒かろうが、自分のペースで咲く。
庭の主である私は、今年はアレルギーが肌に来て、まぶたがパンパンのカサカサだ。困る。
困るといえば、父の代理で仕事中にタンタンさんの訃報に触れ、思わず彼女が子供を亡くしたときのことを思い出して涙してしまった。
「ここにいたら、お父様のこと思い出しますよね、申し訳ないです」と、父を知るその職場の人がもらい事故で涙ぐむので、こちらこそ申しわけなさすぎて途方に暮れた。
ちゃうねん。思い出したのはパンダやねん。
思えば、父を思って本格的に泣いたことは一度もない。
そんな余裕がまだない。
夏からずっと、父の後始末に走り回っているからだ。
たまに何かが心の脆いところを掠めて、じんわり来る程度が関の山。
いつか、静かに父を悼むことができたらいいけれど、今は圧倒的に「あんにゃろう……!」となることのほうが多い。
自分が何ひとつ負うもののない死については、心置きなく屈託なく涙を流せるのにね。
父の友人たちがとても悲しんでくれるのは、そういうことなんだろうなと思う。
彼らの嘆きは、純度が高いのだ。
そして、たぶん。
いや、間違いなく、父は他人に対してはとても陽気で大らかで面倒見がよかった。
そういうことなのだ。
まあ、外ではきちんとしていた……ところもあったようで、よかったなと思っている。
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