リモートの限界
今回のコロナで、私の教室も対面レッスンのできない子は、リモートレッスン(オンラインレッスン)をしておりました。
家族を、また世間を見ていても、ZOOM会議や打ち合わせがもはや定番のようになってきましたね。
私もプライベートでは高校時代の友人数人とオンライン飲みという奴を一度やりました(笑)・・・・私は呑めない体質なのでアイスティでしたけど。
タイムラグが数秒あり音がズレることを除けば、これで事足りるのでは無いか。そう認識した数ヶ月でした。もちろんピアノレッスンも音ズレはありますから私と生徒の連弾はかなり厄介。伴奏をハーモニーだけにして弱く奏でる方法で対応しました。小さい子は気にすることなく元気いっぱいレッスンを受けてくれました。
さてそんな時代になりオンライン化にますます拍車がかかるのであろうと予想しますが・・・・
純粋に本来のピアノレッスン、要はコンクールや受験レベルの指導となりますと、話は違います。
クラシックピアノの場合、強弱のみならず 「音色」(おんしょくと言います)を指先一つで、作るわけです。硬い音、フワフワな音、温かい音、冷たい音、など何色もの音色を、打鍵の強さ、重みの加減で調整するわけです。
音の質感やニュアンスは、リモートでは出来ないな、と私は早々に思いました。
巷では「出向かなくてもできること」というのが想像以上に多いものだ、と言われるようになりました。しかしクラシック音楽は残念ながら難しい、そう思います。
クラシックの先生が昔からいう言葉「生の音楽を聴きなさい」
まさにCDなどの音源でも生音には敵わない、というか生の息遣いだったり、空気感、間合いに走る緊張感はその場を共に共有しなければ味わうことが出来ないのです。
今後も生徒さんの希望や状況に応じて、リモートレッスンはしていくわけですが。
私の仕事は数少ない 「リモートに向かない仕事」 できることなら生きた音作りを生徒さんたちと、やっていけたら幸せです。