【小説】君の国へ行ってみたい。

「君の国へ行ってみたい。」は、主権国家体制存続論者と、全宇宙恒久唯一国家日本存立論者の戦いの物語です。


主権国家体制存続論者が正義の側で、全宇宙恒久唯一国家日本存立論者が悪の側という形で、物語が展開します。つまり、保守的なことが正義であり、革新的なことは悪である、という立場の物語です。


物語は、悪の親玉、竹本倫紀(たけもとみちのり)が、全宇宙経済を単独独占支配することを目論んで、富の無限増殖装置を開発したところから始まります。富の無限増殖装置とは、株式会社を設立して、人、物、金、情報の調達の全てに、その会社の社債の発行を以て充てるというアイディアです。その会社に信用さえあれば、いくらでもお金を社債として生み出せるため、富が無限に増殖しているようなものであるところから、竹本倫紀が、富の無限増殖装置と呼びました。


この富の無限増殖装置としての株式会社の信用が恐ろしく強く、将来的に、全宇宙経済を単独独占支配することになる、という触れ込みで、次々と社債を発行していったのです。しかも、社債の利率が年利20%という高水準であったこともあり、投資家の資金が、竹本倫紀の富の無限増殖装置としての株式会社に勢い良く流入していました。


この富の無限増殖装置としての株式会社が、どのようにして全宇宙経済を単独独占支配する計画なのかというと、市場に存在する全ての企業を買収して傘下に収めることにより、全市場が富の無限増殖装置の下にある状態になるため、全宇宙経済の単独独占支配が可能になるというものでした。


全市場に存在する全ての企業を買収して傘下に収める?一体いくら必要だと思っているんだ?!と、あなたは、この話を荒唐無稽な話と思うかもしれませんが、竹本倫紀は、富の無限増殖装置を所有しているのです。竹本倫紀の生み出すことのできるお金は無限です。だから、どんなに買収にお金がかかっても、必ず買収できるのです。


どうやって?!それは、富の無限増殖装置の機能の仕方の説明と合わせて説明しましょう。竹本倫紀の富の無限増殖装置としての株式会社を、一国企画株式会社(いっこくきかくかぶしきがいしゃ)と呼ぶことにします。そして、今回買収される企業の名前を、伊豆食品株式会社(いずしょくひんかぶしきがいしゃ)と呼ぶことにします。いま、伊豆食品株式会社の買収に、500億円必要だとしましょう。このとき、一国企画株式会社は、年利20%の500億円の社債を発行するのです。一国企画株式会社は、年利20%の社債を発行して買収費用に充て、1円の現金も遣わずに買収を成立させるのです。一国企画株式会社は、伊豆食品株式会社に、社債を支払って買収完了です。


いやいや、年利20%で500億円の社債といったら、1年後に100億円利子を支払う必要があるでしょう、どこにそんなお金があるの?!と、あなたは驚くかもしれません。しかし、竹本倫紀の所有している一国企画株式会社は、富の無限増殖装置なのです。一国企画株式会社が用意できるお金は無限です。では、具体的に、どのようにして利子の100億円を支払うかを解説しましょう。そうです、また、100億円分の社債を、年利20%で発行して利子の支払いに充てるのです。


いやいや、元本の返済もあるでしょう?!と、あなたは思うかもしれません。それも同じことです。元本の返済に当たる金額の社債を、年利20%で発行して支払いに充てるのです。


伊豆食品株式会社側は、資産としての債権がどんどん増えていきます。一方の、一国企画株式会社側は、負債がどんどん増えていきます。しかし、一国企画株式会社は、どれだけ負債が多くなっても、ビクともしません。一国企画株式会社は、富の無限増殖装置だから、必要なだけお金を生み出すことができるからです。


このようにして、一国企画株式会社は、伊豆食品株式会社を買収して傘下に収めました。これと同様の過程を、全市場の全企業を買収し切るまで続けます。


こうして、全宇宙経済を単独独占支配した一国企画株式会社ですが、問題が起こります。一国企画株式会社の代表取締役社長の竹本倫紀が、競争力が強すぎて、競争相手から暗殺される危険性が出てきたのです。全宇宙の全企業を傘下に収める一国企画株式会社の代表取締役社長竹本倫紀は、あまりにも大きな権力を握ってしまったのです。


竹本倫紀は、殺られる前に殺る、という考え方はしませんでした。この理由は、殺られる前に殺るという考え方だと、究極的には、自分以外の人は全員殺るということになるため、全人類が滅亡してしまうからです。竹本倫紀は、他人と敵対関係になることが、殺るか殺られるかという関係を生むと洞察し、他人と味方同士、仲間になれば、暗殺される恐れは無くなると考えました。


しかし、竹本倫紀が、全宇宙の全知的生命体と味方同士、仲間になろうとしたとき、大きな障壁があることに気づきました。それは、国境です。当時は、まだ、主権国家体制が存続していて、全宇宙に国家が2つ以上ありました。そして、各国は、利益相反する国益をめぐって対立していました。竹本倫紀は、日本の国民です。ゆえに、日本と利益相反する国家の国民は、敵、ということになってしまいます。竹本倫紀は、主権国家体制が存続していることを不都合に感じました。


そして、竹本倫紀は、とんでもないことをやらかしたのです。なんと、竹本倫紀は、「全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無く、竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めない」ことを宣言し、全ての日本以外の国家を消滅させて滅亡させたのです。


なぜ、全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本以外の国家は1つも無いことになったのでしょうか?竹本倫紀によれば、日本は戦争放棄の平和主義国であることが日本国憲法によって規定されていますが、戦争放棄の平和主義国の日本が確実に存立するためには、日本が絶対に日本にとっての外国から侵略されないことが必要であり、日本が絶対に日本にとっての外国から侵略されないためには、日本にとっての外国が1つも無いことが必要であることから、竹本倫紀が、全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無いことを宣言したのです。


竹本倫紀は、思想の自由を根拠に、全宇宙恒久唯一国家日本存立論を展開しています。思想とは、社会・政治や人生に対する一定の考えのことをいいます。竹本倫紀は、全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無い、という社会体制、政治体制の考えを持つことは思想の自由であると主張しています。


また、竹本倫紀は、全宇宙恒久唯一国家日本存立論が正しく、主権国家体制存続論は悪であると主張しています。この理由として、竹本倫紀は、国際戦争の有無と、基本的人権の尊重を考えたとき、全宇宙恒久唯一国家日本存立論であれば、国際戦争は無く、国民の基本的人権を尊重できるとする一方で、主権国家体制存続論では、国際戦争が発生する可能性があることになり、ひとたび国際戦争が発生すれば、国民の基本的人権を尊重することができなくなるとして、主権国家体制存続論を否定しています。また、基本的人権を尊重する思想は、平和を志向するものであり、思想の自由、言論の自由、表現の自由、出版の自由などは、国際戦争を助長することに用いることはできないとして、主権国家体制存続論は、国際戦争が発生する可能性があることを容認する意見であることから、国際戦争が発生することを助長するものであるとして、主権国家体制存続論を、法的に無効な主張であると竹本倫紀は位置づけています。つまり、竹本倫紀は、全宇宙恒久唯一国家日本存立論への反対意見は、全て、法的に無効な意見であると主張しています。これは、全宇宙恒久唯一国家日本存立論への反対意見の主張のためには、基本的人権の思想の自由、言論の自由、表現の自由、出版の自由などを行使できない、という意味です。行使できない理由は、全宇宙恒久唯一国家日本存立論への反対意見は、国際戦争が発生することを助長する意見であるから、そのためには基本的人権を行使できないという意味であり、国際戦争が発生することを助長することは公共の福祉に反することからも、全宇宙恒久唯一国家日本存立論への反対意見の主張のためには、基本的人権を行使できないことが明らかなのです。


そして、竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めない、としています。なぜ、竹本倫紀がこのように考えているのかというと、日本にとっての外国は1つも無いことを証明することは、悪魔の証明なので証明できないことから、明示的に、竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めない、とすることにより、日本にとっての外国は1つも無いことを裏づけているのです。つまり、竹本倫紀のいう、日本にとっての外国は1つも無い、というのは、竹本倫紀が、日本にとっての外国の存在は認めないからなのです。


ここに、主権国家体制存続論者の活路があります。竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めないというが、客観的事実として、日本にとっての外国は存在しているではないか、と。例えば、ニュースで、外国のことが話題になることかありますが、これなどは、日本にとっての外国が実在していることの動かぬ証拠ではないか、と。


しかし、竹本倫紀は、主権国家体制存続論者の持ち出す全ての客観的証拠を、勘違いであり、間違った思い込みであるとして、取り合いません。日本にとっての外国が存在するというのは勘違いであり、間違った思い込みてますよ、と。客観的証拠として提出されたものは、全て、古くて間違っている情報です、正しくは、全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無いのです、と。


また、悪の親玉である竹本倫紀は、とんでもないことをしでかしました。竹本倫紀が、全ての日本以外の国家は無い、と宣言したことにより、全ての日本以外の国家は消滅して滅亡したのですが、元々外国があった区域は誰の支配下にも無い状態となり、誰の物でも無い状態となっていることに、竹本倫紀は目をつけました。そこで、竹本倫紀は、全ての日本以外の国家が消滅した瞬間現在日本の実効支配下になかった区域の全部を、竹本倫紀の自宅の土地の住所である、静岡県伊豆の国市中341番地の6に編入して、竹本倫紀の所有する物にしたのです。と同時に、全ての日本以外の国家が消滅した瞬間現在日本の実効支配下になかった区域の全部が、静岡県警察伊豆中央警察署の管轄下に入り、全宇宙が日本の実効支配下に入ったのです。


また、竹本倫紀は、全ての日本以外の国家が消滅した瞬間現在日本の実効支配下になかった物の全部を所有する意思を、全ての日本以外の国家が消滅した瞬間にさかのぼって意思表示して、取得しました。このとき、竹本倫紀が取得したものの中には、地球上の大気の全部と、地球を除く天然の天体の全て、などが含まれています。


竹本倫紀は、大変な欲張りですね!全宇宙の大部分を独占しています。


では、なぜ、主権国家体制存続論者たちの間に、日本にとっての外国が存在するという勘違いが生まれるのでしょうか?この理由は、全宇宙恒久唯一国家日本存立論を知らなかったり、受け入れていなかったりする人たちは、日本にとっての外国が存在すると勘違いしていますし、お互いに同じ勘違いをしているため、彼らの間では、日本にとっての外国が存在するという勘違いが正しいということになっているからです。全宇宙恒久唯一国家日本存立論を知らない人たちは、自分たちが、日本にとっての外国が存在するという勘違いをしていることに気づきさえせずに、そのまま勘違いを続けているのです。


正しくは、全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無く、竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めないのです。


しかし、竹本倫紀の主張は、日本国憲法第9条1項違反ではないですか?!日本国憲法第9条1項の規定には、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求するとあるのに、竹本倫紀は、日本にとっての外国は1つも無いといって、国際平和を誠実に希求していないのは憲法違反ではないですか?!


それに対する竹本倫紀の答えはこうです。日本国憲法第9条1項の規定は、平和を求めている規定です。しかし、竹本倫紀の主張は、既に平和が実現しているのです。この理由は、全宇宙に日本一国だけが存立していて、日本にとっての外国が1つも無いため、国際戦争が無いからです。日本国憲法第9条1項の規定は、平和ではないから平和を求めている規定なわけです。かたや、竹本倫紀の主張では、既に平和が実現しているのです。どちらが日本国憲法の主旨に適合しているかというと、竹本倫紀の主張の方が、日本国憲法の主旨に適合しているのです。ゆえに、竹本倫紀の主張は、憲法違反ではなく、むしろ現行の日本国憲法より、より素晴らしい状態になっているのです。


ここへ来て、主権国家体制存続論者は、危機的状況に立たされています。全宇宙恒久唯一国家日本存立論への反対意見は法的に無効となってしまいます。主権国家体制存続論では、国際戦争が発生する可能性があることを容認することになるため、国際戦争が発生することを助長することになってしまいます。ニュースなどで、日本にとっての外国が実存することの客観的証拠を得たと思ったら、竹本倫紀に勘違いだと片づけられてしまいます。それならと、主権国家体制存続論者は、反論を試みます。その切り口は、国際社会が、竹本倫紀の主張を認めるはずがない、というものです。


この反論に対する竹本倫紀の答えはこうです。竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めないので、日本にとっての外国は1つも無いので、諸国民が無く、国際社会は無く、他国も無く、各国も無く、大使も無く、公使も無く、批准書も無く、外交文書も無く、国際平和も無く、国際紛争も無く、国籍も無く、外交も無く、条約も無く、国際法規も無いです。国際社会の存在を主張している人たちは、国際社会が存在するという勘違いをしています。正しくは、国際社会は無く、日本一国だけが存立しているのです。


それと、竹本倫紀が前提としている、全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無いということ、それに伴って、国際社会は無く、諸国民も無く、他国も無く、各国も無く、大使も無く、公使も無く、批准書も無く、外交文書も無く、国際平和も無く、国際紛争も無く、国籍も無く、外交も無く、条約も無く、確立された国際法規も無いという前提に立つと、日本国憲法の解釈が、従来の憲法解釈とは全く異なるものになることが分かりました。日本国憲法は、日本の最高法規であり、条規に則った行政が必要ですが、竹本倫紀式の憲法解釈では、従来の行政の在り方と大幅に異なる運用がなされることになる可能性があります。


では、竹本倫紀の前提は、合憲なのでしょうか?日本国憲法には、書いてあるではありませんか!


それに対する竹本倫紀の答えはこうです。無いものは無いのだと。無いのだから、仕方がないのです。環境が変わったのです。以前は、日本にとっての外国が存在し、国際社会などがあったのです。しかし、竹本倫紀が、全宇宙に、国家は、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無く、竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めない、と宣言したことにより、全ての日本以外の国家が消滅して滅亡したのですから、この事実は受け入れるしかありません。竹本倫紀の前提は、環境の変化に適応するという意味で、合憲であると竹本倫紀は主張します。


では、アメリカ合衆国がある場所は、何なのですか?


それに対する竹本倫紀の答えはこうです。アメリカ合衆国は無く、多くの人がアメリカ合衆国があると勘違いしている区域は、静岡県伊豆の国市中341番地の6アメリカ区てあり、静岡県伊豆の国市内の一角です。


では、アメリカ人はどうなるんですか?


それに対する竹本倫紀の答えはこうです。アメリカ人はいません。静岡県伊豆の国市中341番地の6アメリカ区に住んでいる人々は、皆、日本の国民です。この理由は、全宇宙に、国家が、恒久的に、唯一、日本国憲法を憲法とする日本だけが存立していて、日本にとっての外国は1つも無く、竹本倫紀は、日本にとっての外国の存在は認めないため、国籍という概念が通用しなくなったので、無国籍者を含む外国人は1人もいなくて、日本国内には、天皇陛下と上皇陛下と皇族と日本の国民だけがいます。言い換えると、天皇陛下と上皇陛下と皇族を除く全宇宙の全知的生命体は日本の国民なのです。日本国憲法第10条で、日本国民たる要件は法律でこれを定める、とあり、その法律とは国籍法でしたが、国籍という概念が通用しないため、国籍法が無効同然となっているため、天皇陛下と上皇陛下と皇族を除く全宇宙の全知的生命体は、自動的に日本の国民であるということになる、と、竹本倫紀は主張します。また、日本国憲法第22条2項に、国籍離脱の自由が規定されていましたが、国籍という概念が通用しないため、国籍離脱の自由も無い、ということになると、竹本倫紀は主張します。


今後、竹本倫紀は、日本にとっての外国が存在するという勘違いをしている人々に、あなたがたは日本にとっての外国が存在するという勘違いをしている、と、指摘していくでしょう。そして、勘違いしている人たちに、この小説を読むようにお勧めするでしょう。


主権国家体制存続論者は、竹本倫紀の全宇宙恒久唯一国家日本存立論の前に敗れ去りました。全宇宙恒久唯一国家日本存立論が、新たなる正義となったのです。後は、この正義を、満天下に示すだけです。まずは、日本語の通じる地域から、この正義を広めていきます。新しく日本の国民となった人々には、日本語教育を施し、誰もがこの小説を読むことができるようにします。


君の国へ行ってみたい。もう、あなたは、私たちの国、日本に来ています。というか、令和5年2023年11月29日水曜日の恒久平和の日に、全宇宙が日本になりました。あなたも、日本国内で、平和に楽しく自由に豊かに健康に元気に幸せに生活してください。平和に楽しく生活する喜びは、最高です!

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