ファンタスティック・コウゲイ
観光特産士のお勉強、工芸シリーズを続けます。今週はずっと工芸でいこうかな? タイトルのアイデア出るかな?(笑)
今回も参考にさせていただいたのは、地元の自治体や協会、KOGEI JAPANのホームページです。サイトを貼り付けておきますので、ぜひクリックでお運びくださいませ。
雄勝硯(宮城県石巻市)
宮城県石巻市雄勝(おがつ)で作られている硯(すずり)。リアルブラック。白が引力ならば、黒は圧力(言い方)。墨がすりやすくて発色も良くて丈夫、しかもこんなに美しいなんて、天は雄勝硯に何物与えるんでしょうか。
雄勝硯の原料・雄勝石は、屋根のスレート材(薄い板状に加工した建築材)としても使われていて、丈夫さはお墨付き(まさに)。近頃では食器や雑貨なども作られているそうです。
伝統産業会館さん(下記URL)のホームページを拝見したら、パスタ皿とか販売してましたよ! カッコイイ! このお皿なら、たとえレンジでチンのパスタでも、高級イタリアンに見えますよね!
川連漆器(秋田県湯沢市)
秋田県湯沢市川連町で作られる漆器。普段使い用の器がメインのようです。
とっても丈夫なのは、下地に柿渋や炭粉、漆を繰り返し塗っているから。柿渋や炭粉は比較的リーズナブルなので、製品もお手頃価格に抑えられるのだそう。
組合のホームページを拝見したところ、確かに漆器としては気軽に手が出せる(だから言い方)お値段かも。漆器って、高価なのはホントにべらぼうにお高いですもんね。そんな恐ろしくお高い物は普段使いにできない(笑)
お椀ステキだなー。これでうどんとか食べたいなー。
結城紬(茨城県・栃木県の鬼怒川流域)
結城といえば、絹織物の最高峰。私ですらそのお名前は存じ上げております。
古典落語「紺屋高尾」。主人公のお職人さんが、3年間恋焦がれてやまなかった花魁・高尾太夫に、やっとの思いで会いに行く。その時、親方が「結城を着せてやんな」と自分の着物を貸してあげるんですよね。結城紬は〝ここぞってときの勝負服〟だったのかもしれません。
でも茨城県で作られているとばかり思ってました(栃木の関係者の皆さんごめんなさい)。鬼怒川流域というのは初めて知りました。おまけに奈良時代から作られてたって! ぴぇ~!(驚きのあまり変な声が出ました)
軽くて柔らかくてあったかい。三拍子そろった最高級品。いつか現物をさわってみたいものです。
小千谷縮(新潟県小千谷市周辺)
新潟県小千谷(おぢや)市といえば、毎冬ニュースで「〇メートル積もりましたー」と報道されるほどの豪雪地帯。そんな地域で、麻織物……? 麻って暑い時や場所で好まれるものではないの……? と不思議に思ったのは、素人考えでした。すみません。
麻は乾燥に弱く、適度な湿度がないとだめなんだそうです。雪が多く、湿度が保たれている豪雪地域・小千谷は、麻製品の製造に向いている土地なのだとか。知らなかった……!
小千谷縮の特徴は「シボ」と呼ばれる〝しわ〟。織物をぬるま湯の中でもむ「湯もみ」という縮独特の工程が、シボを作るのだそうです。このシボのおかげで、夏でもべたつかずさらりと着られる。雪深い地域で夏向きの布地を作るなんて、やっぱり不思議で興味深い。
そして仕上げ後の「雪さらし」の作業。出来上がった織物を、天気の良い日に雪にさらすことで、漂白の効果があるんだとか。雪国ならではのナチュラル・ブリーチ。一面の雪の上に広がる織物の模様、綺麗だろうなあ。