おふろの王様海老名店/サウナねこニセモノ蒸され旅
木曜日の夜8時前に訪蒸。
相鉄線かしわ台駅
「海老名店」というから海老名駅が最寄りかと思いきや、下車駅は相鉄線でひとつ隣の「かしわ台」である。横浜駅から快速で30分強、こじんまりとした駅だ。
が、かしわ台には相鉄の車両センターが隣接している。鉄道好きは見逃せない。駅のすぐそばの高架橋から、ずらりと並んだ電車を見ることができる。壮観だ。
改札口を出て周囲を見渡すと、背の高い建物がない。店舗も平屋が多い。土地はあるようだ。
12分計が……見えない!
駅から歩いて3~4分。沿線住民にはおなじみのスーパー・相鉄ローゼンの奥に「天然温泉」の赤いネオンが見える。大きな駐車場からして、ほとんどの人がクルマで来店するのだろう。同じ敷地内にコメダ珈琲店やドラッグストア「クリエイト」もある。ここに来れば何でも揃う。
まずは身を清めて、温泉で軽くあたたまる。源泉かけ流しの温泉や、炭酸泉などもありなかなか楽しい。しかしメインディッシュはサウナだ、あたたまりすぎてはいけない。
サウナは4段、キャパ15~16人程度の規模。正面センターにテレビがあり、その左右にヒーターが設置してある。
壁に掛かった温度計に目を凝らす。上段は90℃前後、下段は70℃前後であった。温度を確認し、最上段で蒸される。
テレビの上には12分計。これが非常に見づらい。数字の小ささ・針の細さのせいか、グレーっぽい文字盤の色のせいか、はたまた私の老眼のせいか。とにかく見えない。最上段にいるもんだから、ますます見えない。
仕方ないので、己の体感のみを頼りにした。湿度が身体に合わないのか、なかなか発汗しない。普段よりも長めに蒸された。しばらくするとサウナハットの内側にじわーっと汗が滲み出、首筋を流れる。前腕にもびっしり汗の玉が現れた。
サウナ室を出て浴室の時計(文字が大きく視認性も良い)を見ると、15分以上蒸されていたようだ。
水風呂は13℃
サウナを出たすぐ左にシャワー、右に水風呂がある。動線が素晴らしく良い。
水風呂の深さは、一番深い所で私のウエストより少し下くらい。80~90cmはあった。
水温計は13℃を指しているが、そこまで冷たく感じない。以前、青森のサウナで13℃の水風呂に出くわしたが、水が刺さるように痛くて5秒と入っていられなかった。しかしここは大丈夫だ。水質の違いだろうか。
洞窟の塩サウナ
塩サウナ「塩蒸洞」は露天風呂の脇の別棟にある(女湯のみ。男湯は薬草サウナ)。入口の扉が低く、かがんで入るようだった。内部は暗く、天井も高くない。なるほど名前どおり洞窟のようで楽しい。反面、ひとりで入るのはちょっと怖い。誰かがひとりで入っている所に知らずに入っていくのもお互い心臓に悪そうだ。
風が抜ける外気浴
露天スペースには、ととのいイスが6脚、ベンチが2台。外気浴もばっちりだ。周囲に高い建物がない、平屋の建物が多いからだろうか、風の抜けが良い。座っていても背中にまで風がまとわりつく。露天風呂のあずまや風の雨避けや、間接照明も落ち着いた雰囲気を演出している。
見上げた夜空は雲ばかりだった。星は見えない。厚木基地の飛行機が轟音をあげて低い空を飛んでいく。星以上にギラギラ光っていた。
曜日・時間帯のせいか、一人で来ている客が多かった。なのでサウナでも露天風呂でも「人はいるのに静寂」という、理想の環境だった。ファミリー層の多い海老名、駐車場の規模から推察すると、土日や昼間は客層が異なるーー賑やかになるのかもしれない。
【2023年2月の情報です】