金木犀のような君へ
ジミンさん
朝起きたらね
風はひんやり冷たくて
でも日差しはぱーっとまぶしくて
心地よい季節になったなと思ったよ
君の誕生日だ
全世界から祝福される君のことを
ちょっと大変そうで、
ちょっとうらやましいと思う
実は
一度も君の姿をみたことがない
現実世界で君が舞い踊って歌うのを
糸目の笑顔を浮かべるのも
この目で見たことがないの
艶やかな衣装に包まれて
きらきらとライトアップされて
世界の関心を受ける君
それとは反対に
暗くて静かな灰色の世界で
ふるえて眠る君
どんな姿もこの目で見ることはまだない
そして今世ではもう2度とないのかもしれない
そんなことにはさせないけど…
もしも君がスーパースターじゃなかったら
今私の隣で缶コーヒーを飲みながら
携帯をみている彼のようだったのかな
それとも、今日の私のように推しの
誕生日にお祝いのお花を買って
家路を急いでいたのかもね
ジミンさん
君のいる世界は君から見ても
きっとすごく美しくてさ
直接見るときらきらと眩しすぎて
驚くこともたくさんあるね
その光の前に立って
日陰をつくってあげることが
誰もできないから
君はそれに負けないように
もっと眩しい存在になろうとする
そんなサイクルが少しだけ憎い
いや少しじゃないな結構憎い
だからといって私は日陰になれないし
そばで手を握って支えることはできないから
うんと遠くで光り輝く君を
ささやかに応援して、時には公に応援して、
君が直面する現実に真摯に向き合うように
私も君の自然なこころの流れを
素直に受けとっていきたい
ただ誠実に
ただ前向きに
ただ幸せに
君をずっと想っていたいんだ
常に大切な人のために
なにかをしてあげたいと
行動する君の姿は
尊くて綺麗で愛おしい
世界中の人が君を好きな理由は
本当はそういうところなんだよって
君に言ってあげたいなと思う
何回も何十回も何百回も
それだけを伝えることができたらどんなにいいか
君が素晴らしい人だという真実だけを
君が目にすることができたらいいのに
いつかまるでどうでもいいことも
君に聞いてほしい
君のお誕生日には毎年金木犀が咲き出して
甘くて優しい秋をつれてくるよ
花言葉は謙虚だというのだから
まるでジミンさんみたいだね
とかなんとかそういうやつでいい
そう聞いて糸目でほほえむ君が
浮かぶから私も幸せ者です
ジミンさん
生まれてきてくれてありがとう
毎日を美しく彩ってくれる君が
心穏やかに過ごしていけることだけを
願っています
2023.10.13
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