僕らには保健室が必要
中学1年生のとき保健委員になった
小学校卒業してすぐで、右も左もわからずにぶかぶかの制服を着せられて登校していた私だ
委員会とは何ぞやもと思いながら言われるがまま保健室に行った
なんでも3年生の先輩が委員会の仕事を教えてくれるらしい
3年生の女の先輩は校則ギリギリの化粧と、これまた校則ギリギリのスカートの丈詰めをしていた
なんだかミョーに艶めかしいその先輩に、水道水のpH値の計測方法を教わっていたら
件の先輩の同級生(=3年生)の男子が保健室にふらっと現れてだらだらし始めた
何故だかそのとき保健の先生はいなくて、保健室には女の先輩と男の先輩と私だけだった
だらだらしていた男の先輩が、保健室のベッドに寝そべって女の先輩にこういった
「ねぇ、セックスさせてくんねぇ?」
私は内心(はっ!!??コイツ何言ってんだ?)と思った
それに対して女の先輩は、全く動じることなく
「んー、しない」
とだけ答えていた
その後のやりとりは忘れたが、その二人がひどく大人に感じた
中学1年生はほぼ小学生で 中学3年生はほぼ高校生だ
とはいえ自分が2年後そのような会話を繰り広げるとは到底思えなかった
私にとって保健室でのこの思い出が強烈に残っている
中学校は、ユルめの監獄で毎日勉強して運動して給食食べての繰り返しで息が詰まるような場所だった
唯一保健室は何の目的も利害関係もなく訪問できる場所
生産性から無縁の場所だった
社会に出て、今は自分一人の家もあるし自分で稼いだお金もあって行こうと思えばどこまででも自由に行ける
会社も通わなければいけないが、それなりに有給も取れる
それでも時折、コップの水が溢れんばかりに限界の2分前みたいな気持ちになることがある
そんな時私は
「保健室行きたいな」
と思う
病院でもない・実家でもない・カフェでもない、一時的な避難場所
何の目的もなく来た人が、どうでもいい会話をしていい場所
大人には意外とそういう場所がない
私は割と真剣に大人の保健室を作りたいと考えている
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