求む!リアクション
私は短大で講師をしています。
大教室で講義をする形の授業でも「みんなで一緒に楽しんでよ」と思いながらやっているので、「芸風」でいうとこんな位置でしょうか。
だから、クスッと笑ってもらったり、「えー!」と驚いてもらったり、「マジ?」とか「エグ!」とか思わず声を出してもらうと、本当にありがたいのです。
反応がないまま授業が終わると「あぁ、なんか今日の私の話はみんなに届かなかったかな」とすごく反省します。
どこが悪かったかな、どう改善したらいいかなと考えながら提出されたリアクションペーパーを見るとこんなことが書かれていて。
なんでこらえるのー、なんでガマンするのー!
こっちはむしろリアクションして欲しいのよ。
真面目な県民性もあるんでしょうか。
ナイスリアクション
先日、司会を務めた起工式でこんなことがありました。
2019年の台風19号災害で堤防が決壊した千曲川流域で、水害を防ぐための遊水地の整備が本格的に始まります。
5か所の遊水地が整備されますが、そのうちのひとつ私の生まれ故郷長野県中野市の上今井遊水地で起工式が行われ、その司会を務めました。
式典なので粛々と進めればいいのですが、やはりあの時の洪水のことを思い出すと声に想いが滲みます。
それでも起工式はおめでたいことなので、いいお天気も手伝って明るい雰囲気でした。
そんな中、最高に場が和んだのが鍬入れの儀式。
とってもキレイな三角の砂山に「えい、えい、えーい」と鍬を入れるアレです。
私の司会コメントはこうでした。
まず、鍬入れ前に予告。
「写真撮影がありますのでの、 3回目の鍬入れの後に姿勢を保っていただきますようご協力をお願いいたします。」
ここではそんなにリアクションはありませんでした。
いざ、鍬入れです。
「えい、えい、えーい」
そして私。
「申し訳ございませんが、みなさま鍬入れの姿勢を お保ち下さい」
すると
「わー、キツいな!この姿勢!!」と。
参議院議員の杉尾さんの声です。
どっと湧いて、一気に場が和みました。
もう、ほんとありがたいんです。
こういうリアクション。
私も「申し訳ありません、もうしばらくお願いします」って言いやすいし、終わった後の「みなさま、ご協力ありがとうございました」の声にも気持ちがこもります。
そんなわけで、これがその時の写真です。
みなさん満面の笑みです。
心の声大歓迎
例えば、歌舞伎の掛け声のようにタイミングよく言葉を発するってちょっと難しいし声を出すのも勇気がいります。
でも、思わず漏れた心の声は、私は大歓迎!
人前で話す時、聞いている人が表情豊かに反応してくれたり、頷いてくれたり、聞き手のリアクションは話し手のパフォーマンスにも大きく影響するんです。
この起工式の後、式典会場の隣のイベントスペースで、VRゴーグルをつけて完成後の遊水地を歩く?体験をしました。
うまく操作できず水門にぶつかりそうになって「わぁー、あたるーー!」。
堤防から飛び降りて「ふぉーっ」。
排水路を通り抜けて「うわー、広ーい」。
画像は周囲にも見えているので、私が右往左往する様子や、その度のリアクションに、周囲の皆さんがクスッとしている感じが伝わってきました。
もちろん、無理にリアクションする必要はありません。
でも、ちょっと頷いてくださるだけでも、話し手側は「あぁ、伝わっているな」と思って勇気が湧いてくるのです。
だからみなさん、どうか遠慮なくリアクションしてください。