40代、白内障手術レポ~水晶体って素晴らしい~
以前、「右目の白内障の手術をすることになった」という記事を書きましたが、先日、無事に手術が終わりました。
手術当日のこと、その後の見え方を書いておきます。
白内障手術自体は、局所麻酔で片目15分ほど。
数多く行われている、ごくごく一般的な手術です。
一般的でありふれた手術と言っても、やっぱり目をどうにかするってやっぱり怖いですよね。
70代以上になると、 80~90%の方になんらかの白内障の症状が出るとか。
ぜひぜひ手術の基礎知識、読んでいってください。
(そもそも、白内障ってなんや?という方は、こちらの以前の記事をどうぞ。)
手術前の準備
私の場合、手術直前の診察は約1か月前。
そこで最終の検査と手術の日程を決め、手術前にさす目薬をもらいました。
手術は日帰りでもできるし、入院したければそれもできる(1泊2日、2泊3日など)と言われました。
入院するとなると、あれこれ準備のほうが大変そう(子どもの世話も手配しないといけないし)で、日帰りをチョイス。
手術前日まで
手術日の3日前から目薬をさす。(目の抗菌のため。1日4回。)
前日の夕方、病院から電話があって、午後3時からの手術になったと連絡。
・午後の手術なので、朝ごはんは食べてよい
・昼ご飯は食べられない
・10時半に病院に来ておくように
・前開きの服を着ていく(帰りの着替えの際に目に当たらないように)
・色がつく化粧はしてこないように(手術後メイク落としができない。こすったりできないため)
・手術時の服として、前開きパジャマを持っていってもよいし、レンタルも可能。レンタルは300円弱(借りることにした)
10時半到着で手術は午後3時。待ち時間が長い💦
検査や手術の準備のためだとは思いますが。
午前中の手術がよかったなー。
ここで余談ですが…
手術前夜、手術について少し調べてみました。
眼内レンズを目に挿入することについて、「サイボーグへの一歩だな」と思ったのだけど、そういうのって言ってる人いるのかなと気になった。
そしたら、にゃるらさんという方のnoteを見つけまして。
いやー、めちゃくちゃカッコイイ文章。
手術の経過について、「黄色の海」「完全な闇」「青白い光の輪」など印象的な言葉でつづられています。
はは。こんなの書けないよ。
私はそのへんの諦めは早いので、ただただ体験レポを書きます。
(にゃるらさんのコラム、文末ににリンク張っておきます)
10:30病院着
病院に着いて受付。
視力検査、体調の確認と血圧を測ったりというようなこと。
12時ぐらいに検査などは終わり、13時まで休憩。
13時になったら手術のフロアに上がってきてください、ということでした。
水以外は食べたり飲んだりしちゃダメなので、本を読んでおとなしくしていました。
手術~手術直後
13:00
手術のフロアへ。
手術は15時からと聞いていたので、まだ本を読んだり、いろいろできるのかと思っていたら、「では手術着に着替えてください」とのこと。
荷物も全部ロッカーにしまうことに。
スマホもない。メモも取れない。
「もう始まる」という緊張と、身一つになる不安💦
更衣室を出たところに、リクライニングチェアが10台くらい並んでいる。
これから手術を受ける人が準備をするところのようでした。
そこの一つに私も座って、目の瞳孔を開く目薬をさされる。
さらに、安定剤の錠剤を飲む。
安定剤の効果なのか、眠くなってきて、うとうと。
他の方も寝てるようで、その薬の効果なんだと思われる。
後で診療明細を見ると、この薬「デパス」というもの。
デパス、有名なやつだ。
なるほど、あれがデパスの効果の感じなのね、と勉強になった。
14:10
看護師さんに起こされる。
「目の下に痛み止めのクリームを塗ります」と言われて、何か塗られる。
目の下あたりに麻酔の注射をするらしい。
その後、目薬を3回ぐらい。
点滴を肘の内側らへんにさす。
この時点で意識がけっこうぼんやりしている。
14:30
じゃあ移動しましょう、ということで歩いて別の部屋へ。
べッドが6 台くらい並んでいる。
リクライニングチェアで横にいた人たちも続々と移動。
一人一人そのベッドに寝る。
看護師さんたちが体を固定してくれたり、
「点滴から麻酔を入れます」と言って何か作業。
それから、鼻にチューブをはめられて、「ここからもリラックスする薬を流しますね」
ということで着々と準備。
ここで看護師さんに注意を受ける。
「〇〇しますね」って言われると、ついうなずいてしまうんですが、「うなずかないで下さい」と、何度か注意されました。
手術中、頭が動くと大変なことになるので、頭を動かさないように注意事項の紙をもらっていました。
うなずかないようにする、これがけっこう難しい。
意識のフィルタを通る前に、もううなずいてるんですよね。
他のベッドの方も注意されていて、もうみんな無意識にやってることのようです。
手術室へ
「じゃあ手術室に入ります」って言われて、ベッドに寝たままゴロゴロゴロッと移動。
この辺から記憶がぼんやり。
安定剤の薬を飲んでるのと、麻酔を入れている効果なのか?
男の人の声で「麻酔の注射を打ちますね」と言われ、即座に右目の下らへんに注射される。
注射針がちょっとだけ見えたような気がします。
針長いなぁと思って見てました。
これは結構「いててててててて」ぐらい痛いなっていう注射でした。
その後に、顔のまわりに布かな?覆いをかけられる。
右目のら辺にテープか何かで固定されるような感じ。
何でされてるのかは全然分からない。
あとはもう、視界の中で白や水色の何かがチラチラ動いているなーという感じ。
何をされているのかは全くわからない状態。
周りの人が何かをやっているようなので、今、目に何かをされているんだろうなということを推測するが、実感としては何もわからない感じでした。
手術の手順としては聞いていたのは、
・目に 2 ミリぐらいの切れ込みを入れ
・そこからが超音波の器具を入れて、濁っている水晶体を崩しながらそれを吸い出す
・吸い出した後の水晶体の袋に人工のレンズを挿入する
というもの。
その流れは頭では理解してるけど、今どの段階なのか、何をされてるのか全く分かりませんでした。
頭はぼーっとした感じ。
痛いのはなかったです。
最初の注射は痛かったなって思ったんですけど、他に何か痛かったかとか怖いなーっていうことはなかったです。
で、そうしてるうちに、「はい終わりましたよ」と言われてゴロゴロっと手術室を出たようで、
「起き上がりましょう」と言われて、起き上がって靴を履いて、歩いてリクライニングチェアのところに戻りました。
そうそう、「うなずかないように!」というのは、注射をうたれたあとは、「どうですか?」とか「こうしますね」と言われることはなかったので、結局のところ大丈夫でした。
手術直後
そのままリクライニングチェアで休憩。
約15分後、看護師さんが来て、血圧を測る。
ちょっと眼帯を外して「見えますか?」とチェック。
看護師さんが指を立てて、何本見えますか?という感じ。
その時は、視界の真ん中らへんは真っ暗で、右の端っこぐらいに 1本か2本ぼんやり見えるかなー?という感じでした。
「大丈夫ですね」っていうことでしたので、それでいいみたいです。
「もう着替えていいですよ」と言われ、着替えて終了。
お会計をして帰宅の途につきました。
にゃるらさんのエッセイにあるような「黄色の海」とか「切先」とか「完全な闇」とか「光の輝き」とかそういう詩的なことは何もなく、ただただ朦朧としている間に終わったような感じでした。
(にゃるらさんの場合は、水晶体はそのままのICL手術なので、水晶体を取る白内障手術とは手術の間の見え方が違う可能性大です。)
帰りは、右目に白い眼帯をペタッと貼って、さらに透明なプラスチックケースなようなのものもついている状態。
左目は裸眼だと0.04で何も見えないし、眼帯で眼鏡もできないので、コンタクトレンズを入れて帰りました。
夫が仕事を休めず、お会計やら帰りの電車やタクシーも全部ひとりでしたが、まあ大丈夫でした。
さすがに帰ったらけっこう疲れていて、すぐ寝ましたが。
でも、入院より家でゆっくりできるほうがいいかな。
その後の見え方
眼内レンズの見え方で、「思ってたんと違う」ところがあったので、書いておきます。
通常、目には水晶体(マーブルチョコみたいな形のゼリー状の物質)があって、それが遠くを見るときと近くを見るときで厚みが変わって目の焦点を合わせている。
白内障が進行すると、水晶体(ゼリーみたいなの)が濁って見えにくくなるので、それを取って、代わりに人工のレンズを入れるという手術をする。
で、その見え方なんですが。
今まで、厚くなったり薄くなったりして目のピントを合わせていた水晶体を手術で吸い出してしまう。
手術前に、「眼内レンズになると、遠くを見たり近くを見たりとピント合わせる力がなくなってしまいます」と説明を受けてはいたのですが、いまいち分かっていなかった。
約1か月経って、なるほどなと実感をともなってきました。
手術前の打ち合わせで、「レンズは、どこに焦点を合わせますか?」というのを相談することになります。
「遠く」「中くらい」「近く」という3つの選択肢があって、私は座って作業をするときのパソコンの画面や壁に貼った子ども関係の書類を見るときに一番見えやすくなってほしかったので、「近く」をチョイス。
80cmくらいの距離にピントが合うレンズにすることになりました。
よく運転をする人は、遠くに合わせた方がいいと言われるかなと思います。
で、手術後の「そういうことか!!」というびっくりポイントのお話。
近視の場合、「80cmぐらいまでよく見えます。で、もっと遠くになると見えません。80㎝以内だったらよく見えます」という状態。
これが、眼内レンズは違うのです。
「80cmぐらいにピントがあう眼内レンズにしましょう」というと、80㎝のものはよく見える。
だけど、20cmぐらいの距離だとぼやけるんです!
80cmだったら80cmにピントを合わせてるので、それより前は見えにくくなっちゃうんです。
80㎝より向こうが見えにくいのはなんとなく分かったんですが、それより手前も見えにくいんだっていうのが意外でした。
80㎝くらいまで見える近視の人とは違う。
眼内レンズ(単焦点レンズといわれるもの)のピントが合うのは、選択したどこか1か所。1か所だけ。
人間の目の水晶体の働きと人工レンズっていうのは違う!
人間の目、すげーな、という気づきでした。
なので、みなさまには、この当たり前にある水晶体はすごいんだっていうのを再確認してもらって、水晶体を健康な状態で維持していただきたい!
白内障の予防
水晶体を大事にしてもらい、白内障を予防するために一般的に言われてることをお伝えしておきます。
・禁煙
・糖尿病にならないようにする
・ビタミンを摂取する(ビタミンC、E、A、ルテイン、ゼアキサンチン)
・紫外線を避ける(帽子やサングラスをする)
・眼科に定期的にチェックに行く
私自身、「白内障の自覚症状」というのがないまま、「今までのコンタクトレンズが少し見えにくいなー」ということで眼科に行き、「初期の白内障がある」と言われました。
白内障の進行を遅らせる目薬が処方してもらえることがあるので、しばらく眼科に行っていない方は、一度検討してみてくださいね。
参考にしたサイトを貼っておきます。
まとめ
白内障手術をして、眼内レンズの見え方(ピントがあうのは、どこか1か所だけ!)というのにびっくりしつつですが、もともと強度近視で0.04だったところ、右目は眼内レンズを入れて、メガネもコンタクトレンズもなしで0.3ぐらい見えるようになりました。
これが何がいいかというと、寝る前と起きた直後、メガネをかけなくても周りが見える!
これがやっぱり素晴らしい✨
手術も日帰りでできて、やっぱり技術の進歩ってありがたいなあと感じます。
左目は、少し白内障があるそうですが、まだ手術が必要なほどではない。
今、左目に近視用のコンタクトレンズを入れて、1.0くらい見える。
右目は0.3ぐらい、左目は1.0くらいということで、両目で一応近くも遠くも見えるという状態です。
今後、左目の白内障が進行して手術することになったら、多焦点レンズという遠近両用みたいな眼内レンズもあるようで、それも検討してみたいなと思います。
度数を合わせるのが難しいらしく、今回は単焦点にしましょうと言われました。
左目の手術をするまでの間に、技術がさらに進んでいることを願います。
それまで私は左目の水晶体を大事にしていきます。
ではでは。
引用させていただいたにゃるらさんのnoteはこちら。ありがとうございます(*.ˬ.)"
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