追う、追われる、哀歌 (詩)
僕を追う側にする君は
眼を合わしちゃくれないが
君を追われる側にした僕は
眼が合わないとせつなくて
もし 眼が合えば 僕と君だけ
もろくくずれる ひとみの奥に
追うも追われるも融けちゃえと
おんなじ鼓動をうつ心臓になる
ひとつになれた名残をなでて
にっちもさっちもいかぬ
明け方の道を駈けてしまえ!
しかし、手を離したら、また、
追うと追われると構えた眼玉で
たがいがずれあう恋のかけ引き
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