【スマブラSP】海外でのレーティング対戦実装が難しい理由
「お前ら、スマメイト、打ち込めぇ!!」
昨日行われた篝火♯11の優勝者インタビューにてミーヤー選手が最後に放った言葉である。
スマメイトとは、スマブラの対戦や交流を目的としたウェブサイト。
特にスマブラをガチでやっているプレイヤーには、このサイトのレーティング対戦機能が頻繁に使用されている。
レーティング対戦とは、オンライン対戦での勝ち負けを記録することで勝敗に応じて自分の実力を計る数値である「レート」が上下していくというもの。2本先取、ステージ選択といった大会に即したルールで行われる。
オンラインのためやや入力遅延はあるものの、実力者たちと距離を気にせず、かつレートの存在によって緊張感を持って戦えるというこのシステムは革命的であり、オフライン大会が多く行われている現在はもちろん、大会が開催されなかったコロナ禍でも尚プレイヤーたちは実力を磨くことができたのだった。
そんなスマメイトで猛威を振るっている化け物たちは、オフラインの大会でも留まるところを知らない。
中でも今回上位三名に輝いたミーヤー選手、あcola選手、ヨシドラ選手はスマメイトのレートでも毎回のように他プレイヤーを抑えてトップ3に君臨しているとんでもない方々。
今回の篝火にて初のベスト8に進出したHurt選手。今年に入って物凄い結果を残しており、前述した三人のプレイヤーとも互角以上の戦いを繰り広げているのだが、この方もまたスマメイトでトップ10には入るほどのレートを持つプレイヤーだ。
スマメイトが、日本全体のスマブラ力を上げていることは間違いないと言って良いだろう。
そして場所は変わって、現在著者が暮らしているオーストラリア。
日本よりプレイヤー人口は少ないものの、スマブラは人気対戦ゲームの一角となっており、豪州のトッププレイヤーの中には腕を磨くため定期的に日本へ遠征するプレイヤーもいたりする。
日本人でありながらも、プレイヤーとして著者を育ててくれたのはオーストラリア。
だからこそこの国が日本に追いつくために、国レベルで自分を含むプレイヤーの実力が上がれば良いと常日頃思っている。
ん???
オーストラリアにスマメイトを導入すれば、
もっとプレイヤーのレベルは上がるんじゃないか???
などといった考えがふと浮かんだのだが…
現状、それはなかなか実現が難しいらしい。
オーストラリアにはAusmashというデータベースサイトがあり、各種大会で配信された動画だけでなく、プレイヤーの勝率やキャラ使用率といった細かい数値まで閲覧することができる。
このサイトに一応レーティングを実践できるような仕様もあるためその辺に関しては問題ないのだが、
肝心なのは、この国のWifi事情である。
日本は他の国と比べて面積が小さく、それ故クオリティの高いネット環境を作ることが可能である一方、
オーストラリアは如何せん国が広く、日本と同等レベルの環境を築くにはかなりの費用がかかるという。
そして、豪州の政府がそれを改善しようとする動きは全く見えないそうだ…
ちなみにアメリカも同じような理由で日本レベルのWifiを繋ぐのは難しいらしい。
こういった国としての特性や事情が、円滑なネット環境、牽いてはスマブラのシーンにも影響を与えているというのはなかなか興味深いところもあるかもしれないが、やはり離れたプレイヤーと快適なWifi環境で対戦できないというのはもどかしい。
平日大会にできるだけ頻繁に通ったり、上手いプレイヤーと一緒の家に住むなどして、オフラインの環境でひたすら対戦を重ねることがこの国での上達の近道なのかもしれない。