見出し画像

精油には植物の成分がギュッと詰まっている!

精油をディフューザーに入れようとして瓶を傾けたとき、出が良すぎて
多く垂らしてしまった!という経験があります。

柑橘類は「さらさら」したタイプがほとんどですので、ゆっくりと傾けて滴を垂らしたら、早めに瓶を立てるようにすると正確に滴数を測れます。
反対に粘度の高い精油は、瓶を傾けてもなかなか出てこないタイプもあり、ちょっとイラッとすることもあります。
そのようなときは、瓶を手のひらで温めるように包み込んであげると、しばらくして瓶をゆっくり傾けると出てきますよ。

質感の違いの他に、黄色や褐色、青色など抽出時に出てくる色のある精油もあります。
植物から抽出した成分には植物が生き残るために身につけてきた、防衛や繁殖のためのツール(化学伝達物質)がたくさん含まれています。
ですから、扱う前にそれらの特性や注意事項を知っておくことは大事です。

鼻から吸い込んだ香りは、においをキャッチする受容体でどんな匂いなのか判別します。感覚としては無意識で一瞬に感じますが、香りが脳に伝わるまでのプロセスは複雑です。
簡単なイメージで例えると
手紙で伝えられた情報を、その先へ電話で伝えて、その情報をタイピングしてから、その先へ電子メールで伝えて、その先にエアドロップで伝えて、、、といった感じで最終的に脳の深い部分へと伝わります。

これを瞬時にできる機能ってすごいですよね。

その必要があったから備えられたわけです。
生きていくために欠かせない食物が、もし腐っていたり、食べるのに相応しくない
においがしたら、お腹を壊したり、病気になって死んでしまう可能性があります。

ところで
脳は大まかに二層構造になっていて、内側にある「大脳辺縁系」という脳を
外側にある「大脳新皮質」という脳が覆っています。
内側の脳は本能を司っており、外側の脳は理性を司っています。

見えるもの、聞こえるもの、味、触ったときの感覚
それらの情報は理性的な脳に伝わってから本能的な脳に伝わります。

しかし、匂いを感じるときは逆で、まず本能の脳に伝わってから理性の脳に伝わります。本能的な脳には記憶に関わる海馬や扁桃体があり、匂いによって記憶が呼び起こされることもあります。また、自律神経やホルモン分泌のための中枢が集まっています。

精油の香りを嗅ぐと、植物の種類による様々な成分が作用して気持ちが落ち着いたり、やる気が出たり、眠くなったりするのはそういった理由があるからです。

ところで
精油の香りは呼吸と共に肺にも入り、微量ですが血管へと入ります。
また、精油の分子はとても小さく、皮膚塗布によって皮膚表面から浸透して
皮膚の下にある毛細血管に届いて全身へと運ばれていきます。
体に入ることを考えると天然成分100%の精油を選んで、正しい知識を学んで使用することをオススメします。

☆精油を購入または使用する際は

・植物の科名、抽出方法、部位、産地が明確なものであるか確認する

・乳児や高齢者、妊婦に向いている精油なのかどうか、持病との兼ね合いや
 適切な使用量を確認する

・消費期限があまりにも過ぎているものは皮膚塗布用には使用しない

・なるべく原液を直接肌につけないようにし、万が一ついた場合は水で
 よく洗い流す

・精油または精油を使った手作りアロマオイルなどが手についている状態で
 誤って目をこすった場合は、流水で30秒以上洗い流す

☆肌に塗る場合は植物性のオイルで希釈

香りとマッサージでよりリラックスできる、アロマテラピーを自宅でも
試すことができます。

マッサージ目的で肌に塗る場合は、必ず植物性オイル等で薄めたものを使います。
 
精油を希釈するためのオイルを「キャリアオイル」といいます。
多くのアロマトリートメントサロンでは浸透性に優れ、疲れた肌を元気に
してくれる、スイートアーモンドオイルが使われています。
お値段も手頃です。

キャリアオイルは種類が豊富で、それぞれ特色があるので、肌に合ったものを選んでください。
精油をブレンドしたアロマオイルでマッサージには、リラックスはもちろん、様々な効果が期待できます。

もし植物にアレルギーがある場合はパッチテストをオススメします。

☆パッチテスト

腕の内側など目立たないところに少量、ブレンドしたアロマオイルを塗り
数十分〜数時間様子をみて、異常があらわれないか確認してください。

その際に、痒みや発赤などの異常が見られた場合は、そのアロマオイルを使用
しないでください。

☆精油をそのままお風呂に入れないで!

※精油は油溶性のため、水に溶けません。

好きな香りでお風呂に入ると、幸せな気持ちになりますよね。
ラベンダーなどの眠りを誘う香りは、仕事の疲れや緊張をほぐしてくれます。

アロマバスを安全に楽しむには
先ほども触れましたが、精油が直接肌に触れないようにしましょう。
特に柑橘類は人によって肌に刺激のある精油のため、避けた方がいいです。
もし、柚子湯で肌がヒリヒリしたことがある方は要注意です。

手作りアロマバス

エプソムソルトという、純粋な硫酸マグネシウムの結晶がオススメです。
オンラインショップやAmazonで購入できます。

○バスソルトの作り方 
一回分
エプソムソルト大さじ2に精油3〜5滴を入れ、よく混ぜて出来上がり。

※エプソムソルトの代わりに天然塩でも作れます。
(風呂釜を傷める可能性があるので食塩やテーブル塩は使用しないでください。)

さらにお湯とよく馴染む、バスオイルもオススメ。
こちらは健草医療舎のケンソーバスオイル又はフレーバーライフのbaseバスオイルがオンラインショップやAmazonで購入できます。

○バスミルクの作り方
一回分
バスオイル大さじ2に精油3〜5滴を混ぜて、お風呂に溶かします。お湯に入れると乳白色になります。

精油選びのポイント

効能から選ぶ方法もありますが
まずは心地よい香りで選ぶことをオススメします。

同じ香りを嗅ぎ続けるのには気をつけましょう。
心地よいと感じていればよいのですが、時には嗅覚が慣れて飽きてしまうことも
あります。また、香りがストレスになってしまうことも、、、

少しづつ種類を揃えて、その日の気分で変えてみると自分なりの
アロマの使い方を楽しめるようになりますよ。

精油の香りを嗅ぐことが習慣になると、自律神経や心のバランスが整い、体調がよいと感じるようになるかもしれません。


※ 精油は医薬品ではありません。
また、アロマセラピーは医療行為ではありません。


<関連リンク>
アロマテラピーについて

香りと脳と自立神経の関係

アロマクラフト講座

#精油
#エッセンシャルオイル
#アロマテラピー

いいなと思ったら応援しよう!