見出し画像

限界集落のレストラン asoうぶやまキュッフェさんへ3度目の訪問

5月の阿蘇旅の記録の続きです。
一泊二日で出掛けた2年半振りとなる阿蘇旅。GW期間中だった為、予約できるかどうか心配ではあったのですが、日程を決めた後、問い合わせをしてみると、どうやら2日目のランチなら空きがある様子。
土日祝日のみ営業の予約必須の小さな小さなお店なので、行くまでのハードルが高いのですが、なんとか予約することが出来、とても楽しみしていました。

前回の訪問のことも、私達夫婦の好みなどもしっかり覚えていて下さり、前回と変わったところなど、奥様が説明をしてくださいます。その間、ご主人であるシェフは料理に集中されていらっしゃいますが、お料理を食べ終わると、席までわざわざ足を運んで下さり、いかがでしたか、と尋ねられます。さっきまでの真剣な眼差しとは打って変わり、とても美味しかったことや感想を述べると、ほっとした笑顔になり、料理人の眼差しとは別人のような、まるで少年のような笑顔になります。特に今回は、薪の火の使い方がとても上手くいって、楽しかったーとおっしゃられていて、本当に大好きなことが上手く出来て喜ぶ少年のようだな、こんな手間暇かかり大変な作業を、こんなふうに楽しかったと言えるなんて、本当に好きなんだな、いいね~と思いながら、こちらまで楽しい気持ちに浸らせて頂きました。

前菜のプレート
2年前の訪問のときにはなかった蕎麦のガレットが加わっています。
ひとつひとつ、お料理の説明もしてくださるのですが、
帰ってくる頃にはすっかり忘れている、というね(-_-;)
蕎麦ももちろんキュッフェ畑で栽培されたものです。
在来種の蕎麦、と言われていたかな。
そのガレットの作り方もね、隠れたひと手間も二手間も施されていて
本当に味わい深いんです。
スープです。
古代麦と大豆と、なんと発酵椎茸も入っています。
上には猪の生ハムまで!
椎茸を発酵させるってあまり聞いたことがなかったので、
シェフに色々とお話を伺いました。が、
すみません、ほとんど内容を覚えていません(-"-;A ...
とにかくこれが美味しすぎ。
オイルが入っているのですが、それは山桜を漬け込んだオイルで
ほんのり何かのスパイスのような香りがするのですが、
スパイスは使っていないとのことで、
それが、山桜の香りなんです、と言われてました。
お料理は2種類あります。
1つがオーガニックパスタコース。
そして、もう一つがジビエお肉コースですが
いつも、1つずつお願いし、それを半分ずつシェアしています。
コロナの関係で、今回は、最初から別プレート盛りで提供され、
その分、お肉も付け合わせの野菜も通常の一人前より多めになっていて
シェア料金が若干プラスされています。
写真は、オーガニックパスタの半人前です。
オーガニックパスタは、とっても柔らかな猪肉のパスタでした。
白いプレートに茶色っぽい小さな破片が振りかけられているのですが、
それは、猪のレバーをカチカチに凍らせて削ったものです。
そして、もうひとつのメインが
こちらのジビエお肉。これで半人前ですが
私達には、お肉はこれで十分です。
1人前だと当然この倍近いお肉のボリュームになります。
とても柔らかく煮込まれていたパスタの猪肉とは違い
薪火で焼かれた猪肉は、噛み応えがあります
噛めば噛むほどに猪肉の旨味が口の中いっぱいに広がっていきます。
顎を使わなくなった現代人には、なかなかに
食べ応えがあるかもしれません。
肉の上からかけられているソースがまたとてもおいしくて
これについても教えてもらったのですが、
すっかり忘れております(;^_^A
猪肉の写真3連発~
見ているだけで、お腹が減ってきました(笑)
今回のジビエコースの猪肉は70キロの♀のモモ肉だそうで、
提供されたお肉を見てもわからなかったのですが、
焼く前の状態は、この時期の猪肉にしては珍しいぐらい、
かなり脂が載っていたそうです。
焼いていくことで、その脂が肉自体に吸収されていくのか
食べてみると、その脂をほとんど感じないぐらいになっていました。
焼く前のお肉の状態を見せたかった、
とシェフもおっしゃられていたぐらい
焼き上がったら全く違う感じになったと言われてました。

どちらのコースにも、自家畑で作られた固定種、在来種の季節の野菜やお花がふんだんに使われていて、ジビエ肉だけではなく、それらのお野菜を頂くのがまたとても楽しみでもあります。

普段の食事とはひと味もふた味も違う、スペシャルなお料理が味わえるお店、何より、ご夫婦の優しさと滋味深さを味わえるお店、キュッフェさん。
また、お邪魔させて頂きたいです。

最後がデザートのプリンとドリンク。
ドリンクは珈琲やハーブティーから好きなものを選べますが
私達は、珈琲を。
珈琲もシェフが好みを聞いて、選んで下さいます。
私達が大の珈琲好きなのも覚えて下さり、
シェフが明日は珈琲大好きな夫婦がやってくると
気合が入っていたようです(笑)

以下、キュッフェさんのサイトへのリンクです。

- asoうぶやまキュッフェ -
阿蘇山と久住連山に囲まれ、美味しい水に恵まれた産山。

阿蘇の奥、産山村のまたその奥にある「asoうぶやまキュッフェ」。
自家畑「キュッフェ農園」で育てられた農薬不使用、化学肥料不使用、固定種在来種の野菜やハーブ。土日祝日のみOPENするお店では、そんなお野菜やハーブとジビエのお料理が味わえます。

そして、今回、キュッフェさんにご紹介いただいた「うぶやま時間」さんというカフェにもその後お邪魔したかったのですが、山吹水源と扇棚田で予想以上に時間を費やしてしまい、体力的なことも考えて、今回は寄らずに帰ってきました。生憎の雨に降られてしまった一日目とうってかわって、初夏らしい爽やかさに包まれた2日目、こんな日にぴったりなカフェです、とご紹介頂いたのですが、寄れなかったのが心残り。

でも、旅というのは、その心残りがあるからこそ、また次訪れたい、という原動力にもつながっていくのかな、ということもあり、心残りがあるのがまたいいとも思っています。

また、今回キュッフェのシェフとお話していて感じたことは、最近、周りに素晴らしい火の使い手シェフがいらっしゃるなぁということ。

すこし前に、TIMER ORGANIC FARMER'S MARKET Vol.17 & ピクニック in 横田茶園  をご紹介しましたが、このオーガニックマーケットの主催者であるTIMERの宿も、薪火料理を提供する宿であり、お部屋にはコンセントさえなく、お風呂さえも薪風呂です。

私達の住んでいるところからは、その近さゆえに、まだ一度も泊まったことがないのですが、いつか機会を作って泊まってみたいと思っている宿です。

TIMERの宿

ご夫妻の作られる薪料理、頂いてみたいのです。電気でも、ガスでもない、薪の火を使ったお料理、手間はかかりますが、美味しいの行きつくところは、最終的には、そこなのかな、と思っていたりします。

最後に、キュッフェさんのお店の様子です。

牛小屋を改装した小さなお店です。
2019年夏に初めて訪れたときは、大雨でした
その時乗っていった相方の遊び車がちょこっと写っています
店内の様子 2019年夏

ゆったりとした時間の流れを感じられる、aso限界集落のお店、うぶやまキュッフェさんのご紹介でした。

行かれる際は、ご予約をされて、時間をたっぷりとって、ゆったりとした時間も楽しまれてくださいませ。お店に伺ってから、食べ終わるまで、最低でも2時間半はかかります。忙しなく済ませたい方には向きません。





いいなと思ったら応援しよう!

*michi*
読んで頂いてありがとうございます。ご縁に感謝します。頂いたサポートは、フィルム写真を今後も撮り続けていく活力や、美味しくて身体にも良い食を広めていく活動に使わせて頂きます。