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アミノ酸以外の調味料(核酸)

今回取り上げるのは「アミノ酸以外の調味料」というテーマです。前回の続編といってよいかもしれませんが、アミノ酸以外にも調味料として使用される添加物があるようなので、それについて書くことにします。今回はその中でも「核酸」についてです。

前回のアミノ酸のところでは「グルタミン酸ナトリウム」を取り上げましたが、じつはこの他にも「グリシン」などが存在しています(前回は割愛しました)。

これらは表示の上では「調味料」として括られるものですが、甘味料や酸味料は除くとされています。

まず、調味料として用いられる「核酸」ですが、その代表例は「5´-イノシン酸二ナトリウム」あたりでしょう。これはカツオ節や肉、煮干しなどに含まれているうま味成分として知られています。皆さんも食卓で、知らず知らずのうちに使っているんじゃないでしょうか。

他にも「5´-グアニル酸二ナトリウム」のように、シイタケのうま味成分として含まれているものもあります。「5'-ウリジル酸二ナトリウム」といった物質も存在します。他にも存在しますが、それらを合わせて指定添加物として6種類のものが挙げられています。それらを使用するときには「調味料(核酸)」と表示しなければなりません。

核酸を使用する目的は、食品にコクや深みを生み出す役割を持つことを期待しているからです。また、核酸は調味料以外にも、乳児用のミルクに使用されていることが分かりました。「なんで?」と思ったのですが。どうやら「病気への抵抗力をつける」とか、「身体の組織の成長を促進する効果」などがあるためなのだそうです。核酸にはそんな機能があるという事なんですね、知らなかった・・・。

まだありました。核酸には身体の免疫系に働きかける作用があるらしく、それによって傷口の修復などにも効果もあるのだとか。さらには、花粉症やアトピーなどといったアレルギーの症状を予防する効果があるとか、身体の発育などにも良いと言う話もあるようです。もっというと、肌の新陳代謝を促したり、白髪や薄毛などの老化予防にも良いとされていたりします。アンチエイジングの効果の可能性もあるんだ・・・。極めつけはガンの予防に対する期待でしょうか。ただ、期待だけさせておいて現状を書くのも気が引けますが、これらはまだ研究段階とのことで、十分なデータは出ていないようです。ちょっと(結構?)残念。

意外なことに、食品の酸化反応を抑制して変質や劣化を防いで保存性を向上させるといった働きもあるのだとか。これらがどの程度の効果をもたらすのか、様々な記事を調べた限りでは詳細は分かりませんでしたが、それにしても核酸って、うま味や風味のアップだけではなかったんですね。


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