Yoshihiro Nishino

あなたの健康を応援するサポートライター🄬です。 医療機関で臨床検査技師として、40年近…

Yoshihiro Nishino

あなたの健康を応援するサポートライター🄬です。 医療機関で臨床検査技師として、40年近く勤務してきました。 現在はKindle出版のプロデュース業やラジオのパーソナリティをしています。 こころとからだのお役立ち情報などを紹介したいと思います。

最近の記事

香辛料のはなし

今回は「香辛料」やそれに関連した話題を取り上げます。使っている漢字の意味もあってピリピリと辛いものを指すようなイメージがありますが、この話題を取り上げた団体ごとに表現が微妙に異なった書き方になっているなど、どうやら統一された定義のようなものは存在していないようです。「こういった物」というイメージはあるのですが、なんとも不思議な話ですね。 ウィキペディアによると以下の3点に要約されていました。 ・調味料の一種 ・植物から採取される ・調理の際に風味や色を出したり、臭みを消した

    • 香味調味料のはなし

      香味調味料って何を指すのかというと、食品が持つ自然な風味を再現するために用いられる食品添加物のことです。香味調味料を添加することで香料による独特の香りを加えたり、調味料によって味覚を刺激する味を明確にしたりするためのものですね。ただ、似たような名前の食品添加物が沢山出て来ましたので、ちょっとここで整理しておきたいと思います。 香味調味料とは「料理の味付けに用いられる、様々な香辛料や調味料をブレンドした製品の総称」ということでした。その成分として様々なものが入っている混合物と

      • 大豆たん白のはなし

        少し前にたんぱく質系の物質をいくつか紹介しましたが、一つ漏れていましたので、今回はそれを紹介します。 大豆たん白はその名前が示す通り「大豆に含まれるたんぱく質」のことなのですが、日本では古くから「畑の肉」といった表現がされてきました。それほどたんぱく質として優秀だったんですね。 たんぱく質はアミノ酸が連なって構成されていますが、そのアミノ酸は20種類が知られています。そのうちの11種類は自分の体内で合成が出来るのですが、残りの9種類については合成することが出来ず、食事から

        • くん液のはなし

          今回取り上げるものは「くん液」というものです。初めて名前を知ったときには「何、これ?」といった印象でした。まず、「くん」って何でしょう、どんな漢字を書くのでしょうか、漢字が分かれば意味も判断出来るかもしれません。 くん液とは「燻液」という漢字を使います。燻製(くんせい)という意味ですね。その名前の通り、燻製の風味をつけるための食品添加物ということで、調味料といった感覚でいいのかなとも思います。 燻製といえば、傷みやすい食材を長期間保存できる状態に加工するための技術として出

        香辛料のはなし

          果糖ブドウ糖液糖

          今回取り上げるものは「果糖ブドウ糖液糖」という名称のものなのですが、「これはいったい何?」といった名前ですね。調べていくと、「果糖ブドウ糖液糖」と言う名称以外にも「ブドウ糖果糖液糖」という名称のものがあることが分かりました。言葉が入れ替わっただけなのですが、そこに意味があるようです。 まず、どの様な物質なのかという事ですが、「果糖ブドウ糖液糖」「ブドウ糖果糖液糖」はともにでんぷんを酵素を使って分解してブドウ糖や果糖の形にします。最初のでんぷんの原料はサツマイモやトウモロコシ

          果糖ブドウ糖液糖

          酸化防止剤のはなし

          今回は酸化防止剤を取り上げようと思います。成分表などでもよく見かける項目なので、ご存じの方も多いと思います。その働きは「酸化の防止」という事なのですが、酸化の何が問題になるのか、それを防ぐにはどのような物質を用いればよいのか、その安全性はどうかといった辺りが話題になるんじゃないでしょうか。酸化防止剤が添加されているものは、なにも食品ばかりではありません。化粧品などにも用いられているんです。今回は食品添加物についての記事を書いていますので、食品に用いるものを対象にしようと思いま

          酸化防止剤のはなし

          でんぷん

          今回取り上げるのは「でんぷん」です。何回か前にこの場所で「加工デンプン」を取り上げたことがありましたが、この表示だと同じようなでんぷんでも2種類が存在することになります。この辺りから調べていくことにしましょう。 まずは先に挙げた2種類のでんぷんの違いですが、でんぷんは食品であり原料という位置づけになるのに対して、加工デンプンは食品添加物として扱われるという点です。ということは、加工デンプンはでんぷんを材料にして加工したものという判断をすればよいことになりますね。 それでは

          デキストリン

          今回はデキストリンを取り上げます。この名前も食品添加物のリストの中でよく目にするものですね。糖質関連のものが並んでいるような印象のある名前ですが、いったいどのようなものなんでしょう。 デキストリンは、トウモロコシやイモ類などに含まれるデンプンを酵素などで分解してサイズを小さくしたものです。だから聞いたことがある名前だったんだ。デンプンは糖の分子がズラリと多数並んだ構造をしていますから、これをある程度細かく切って分解していったとしても、複数の糖が並ぶことには変わりありません。

          デキストリン

          たん白加水分解物

          先日、とある加工食品の表示を見ていた時、「たん白加水分解物」という名前を見つけました。ここに書かれた言葉の「たん白」と「加水分解」はなんとなく分かるのですが、両者を組み合わせたらどんなものになるんだろうと疑問に思って、今回取り上げることにしました。たん白加水分解物って、いったい何でしょうか。 調べてみると、「たん白加水分解物とは、大豆やとうもろこし、小麦等の植物性由来のたんぱく質や乳たん白などの動物性由来のたん白質を原料にして、酸や酵素などを使って加水分解することにより作ら

          たん白加水分解物

          カゼインNa

          今回取り上げるものは「カゼインNa」です。前回取り上げた乳たん白のところでもカゼインは名前が出て来ましたが、乳たん白の成分としての話でした。今回は食品添加物としてのカゼインナトリウム(カゼインNa)とします。 では、カゼインNaっていったいどのようなものなんでしょうか。カゼインは牛乳やチーズなどの乳製品に含まれる乳たん白の成分ですが、これを加工して水に溶けやすくしたものがカゼインNaです。食品添加剤として使用されるものですが、その場合は乳化剤という括りになります。水に溶けや

          乳たん白

          最近はたんぱく質系の話が続いていますが、今回もその続きで「乳たん白」を取り上げます。乳たん白とはその文字が示す通り、牛乳などの乳製品に含まれるたんぱく質を総称した名前です。総称ですし、牛乳と聞けば様々なたんぱく質が含まれていると考えますよね。したがって、様々なたんぱく質をいくつかのグループに分けることができます。乳たん白の場合は二つのグループに分けることができます。「カゼイン」と呼ばれるグループと「ホエーたんぱく質」と呼ばれるグループの二つです。割合では大きな差があって、カゼ

          卵たん白

          今回取り上げるものは「卵たん白」というものです。卵はたんぱく質が豊富に含まれているという事はご存じですよね。次世代の身体を作るための材料や設計図である遺伝子やらが入っていますので、必要なたんぱく質が揃っています。これは、必要なアミノ酸がバランスよく含まれているという事と同時に、栄養的に見て非常に優れた点でもあります。昔は滋養強壮剤のような扱いでもあったそうですが、今もよく食べられている食品ですね。 一般的な卵と言えば鶏卵あたりでしょう。ザックリとした重量比では、殻の部分がお

          植物性たん白

          今回取り上げるのは植物性たん白という表示なのですが、これって食品の成分をただ記載しただけじゃないのかという疑問が出て来そうです。調べてみました。 普通に考えるならば、植物性の食物(野菜は穀物、果実など)に含まれるたんぱく質の事でよいのですが、わざわざ記載があるという事はその食品に添加しているという事ですので、植物由来のたんぱく質を追加したという事になります。主に大豆や小麦などを原料としてここからたんぱく質を取り出して、それを該当する食品に加えたという事ですね。JAS(日本農

          植物性たん白

          製造用剤と加工助剤

          今回はちょっと聞きなれない名称の添加物にします。「製造用剤って、いったい何だ?」「加工助剤って何だ?」、私はそんな疑問を持ちましたが、これを読んでくださる皆さんはどうでしょう。知っているよという人は良いのですが、多くの人が初めて聞くような名前じゃないかなと思います。 いろいろと調べてみたのですが、食品添加物って本当なら使用しなくてもよい、そんなモノなのかもしれません。しかし、それではすぐに傷んでしまって消費者の元に届かなくなるので「防腐剤」「保存剤」などが使用されることにな

          製造用剤と加工助剤

          香料のはなし

          今回は「香料」を取り上げます。文字が示す通り「香りづけ」といった添加物じゃないかと想像がつきますよね。香料は食品や化粧品、医薬品などに使用されていて、やはり香りをつけるための添加物でした。食品においては味や見た目は当然重要ですが、それ以外にも食品の香りが重要な要素とされています。また、香料を意味する言葉として「フレーバー」や「フレグランス」といった言葉がありますが、食品に使われるものを「フレーバー」といい、食品以外のもの(例えば化粧品、石鹸、医薬品など)に使われるものを「フレ

          香料のはなし

          糖類のはなし

          今回取り上げるものは「糖類」ですが、この後ろに「水あめ、砂糖」といった言葉が続くこともありますので、それらも一緒に取り上げたいと思います。 まず、糖類とは何ぞやという事ですが、糖質と言葉が似ていますね。糖質という場合は脂質とかたんぱく質とか、質という言葉がつく栄養素の一つだという事は見当がつくのですが、他に炭水化物という言葉もあって混乱気味ではありませんか。最初にこれ等の違いについて整理しておこうと思います。今回はたんぱく質や脂質の話は除きます。 まず(ちょっと違和感があ

          糖類のはなし