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レビー小体型認知症の話
今回取り上げるのはレビー小体型認知症です。アルツハイマー型、脳血管型に次いで代表的な認知症の一つとされていますが、その数についてはインターネット上でも4%と書かれているサイトもあれば、20%と書かれているサイトもあるといった状況です。
レビー小体って、いったい何だ?
レビー小体って、いったい何でしょうか。脳の中にそのような名前の組織や構造があるという訳ではありません。これは脳の神経細胞内にできた封入体と呼ばれる特殊なたんぱく質で、発見者の名前を取ってレビー小体と呼んでいます。顕微鏡レベルで調べて分かる構造物なので、確定診断となると生前はおそらくムリな話になるのではないでしょうか。診断にはMRIなどが用いられるということです。
このレビー小体、なぜ出て来るのかの詳細はまだ分かっていません。パーキンソン病ではこれが多々見られるということなのですが、最近の研究ではパーキンソン病でなくても見られることが分かってきています。
詳しく書くと、αシヌクレインというたんぱく質が変性して形を変えて細胞の中に溜まってしまい、結果的にその細胞を壊してしまうことで神経細胞が死んでしまう、これによって脳の機能に障害が起きてしまうことで認知症が生じるとされています。
どんな症状になるか
レビー小体は脳の神経細胞で見られるといっても、どの場所にでも出てくるわけではありません。多く見られる場所によって症状が変わってくるとされています。脳幹に多く見られる場合はパーキンソン病、大脳皮質に多く見られる場合はレビ―小体型認知症、脳以外の全身の自律神経細胞にもレビー小体が出来る事があります。
レビー小体型認知症では、3大徴候と呼ばれるような特徴的な症状が見られます。
①パーキンソン症状
②幻視
③認知状態の変動
この3つですが、簡単に説明を書きます。
①パーキンソン症状
手が震えたり、手足がこわばったりして行動が遅くなったり、姿勢が前かがみになる、転びやすくなるなどの運動機能が低下した症状が表れます。
②幻視
実際には無いもの(壁を大きな虫が這っているといった状況)が見えたり、クッションが犬に見えたりといった幻覚や錯視が表れます。
③認知状態の変動
ボンヤリとしていて認知機能が低下している時間、そうではなくて頭がハッキリとしている時間が交互に出てきたりします。
これらはレビー小体型認知症に特徴的な症状とされていますが、これ以外にもいくつかの症状が見られます。例えば
・レム睡眠行動障害と呼ばれる、睡眠中の行動異常
(眠っている間に大声を出す、暴れるなど)
・自律神経症状
(立ち眩み、異常な発汗など)
・抗精神病薬に対する過敏性
(特に副作用が出やすくなる)
こういった症状がよく見られるとのことです。
対処
レビー小体病の予防に関する情報、あるのかもしれませんが、インターネット上では見つかりませんでした。物忘れについてはアセチルコリンの不足によるとのことでしたので、これを補う治療をすれば改善が見込めるとのことです。
あとは、認知症の予防というよりも、普段から健康的な生活習慣を身につけておくことや、早期発見に注力することが大切とされていました。