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炎症で起きること

3、炎症で起きること

前回は「炎症の定義の中身を考えてみる」というお話でしたので、今回はその続きです。

炎症が起きると、前回挙げた「炎症の4徴候」だとか「炎症の5徴候」だとかいった、場所が限定された状態でトラブルが発生します。そのトラブルも身体の表面なら場所が分かりやすいのですが、内臓に起きた炎症となると場所の特定がしにくい場合も出て来ます、痛みがあればだいたい見当はつきますが。もし身体に不具合を感じたら医療機関を受診して、治療してもらうことになりますね。

医療機関の側も、どこで何が起きているかを調べなければなりません。先ず炎症が起きているのかどうか、それはどの辺りに起きているのか、何が起きているのか、およそこんな順序になります。そのうえで、どうやって治すかといった話になるのですが、先ずは炎症を調べる血液検査などが行われることになります。

その血液検査、ウソみたいな話に感じるかもしれませんが、実は炎症が起きていることは血液検査の結果で判断ができるのですが、その場所がどこの可という事については、判断が出来ないのです。ですから、受診した側がしっかりと自分の症状を伝えないと、診察をする医師もよく分からない場合があるんです。

もちろん、血液検査といっても一度にいくつもの項目を行ないますから、ある程度の判断は出来ています。その結果や受診者の話などを総合して、何が起きているかを主治医は判断するわけです。

さて、医療機関で行われる検査の数々は、どれも非常に精密になってきています。とくに臨床検査項目としての血液検査は、分析を行う機器の発達にも支えられて、とても精密になってきています。ですから、ほんのちょっとしたことで測定値が変化してしまうという特徴があります。つまり、身体の状態のわずかな変化でも数字が変わってくるという事です。

言い換えれば、それだけ鋭敏だという事ですから決して悪いことではないのですが、これがときには厄介なことを引き起こします。虫歯でも炎症反応が出るので、それを引っかけてしまうということです。ウソみたいですよね。でも、本当なんです。

その証拠に、この炎症を調べるための血液検査項目、もともとは「高感度CRP」と呼んでいたんです。

CRPについては次回にいたします。

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