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ヘルシンキ旅行二日目を課題提出後に満喫

10月26日土曜日 曇り
午前8時、AirB&Bで見つけた、ヘルシンキ旅行中の宿泊先のキャロラさんのアパートの部屋で目覚める。昨日良く歩いて新しいものを見てまわったせいか、結構疲れていたらしく、朝までぐっすり寝られた。大家のキャロラさんにコーヒーを入れてもらい、まず午前中は部屋にこもって明日提出期限の教育学のエッセイを仕上げる。せっかくのヘルシンキ旅行中なのにもかかわらずである。やはり締め切り直前までやる気が出ない、いわゆる英語で言うProcrastinationの習慣は良くない。が、なぜかこの部屋で宿題をすると捗る、進捗が良い。「学習者としての今日の自分」というタイトルのこの小論文の中身はすでに大体書き上げている。残りの作業は論理構成を考えて段落を入れ替え、参考文献をまとめていくだけだ。だがこの参考文献をまとめるというのが結構大変。すでに読み込んで参考にした論文は10本以上まとめてあるが、いくつか僕の論点をサポートする論文を探してきて足す必要がある。さらに書式はAPA7に揃えなければいけない。APA7はアメリカ心理学会の論文の書式や引用のスタイル。これらに注意してエッセイを仕上げていたら、結局正午過ぎまでかかった。でも今週提出期限の宿題はこれで大方終わったので、今からヘルシンキ旅行を安心して満喫できる。

キャロラさんに挨拶してアパートを出て、最初に歩いて10分のカンピ・センターのMUJIに行く。カンピ・センターはヘルシンキ最大のショッピングモールで、40以上の停留所のあるバスセンターなども地下に併設されている。行ってみるとなるほど、なんとなく札幌の感じがある。北の都市同士、通勤圏人口も札幌の240万人に対してヘルシンキは160万人と比較可能範囲にある。(狭義の市の人口は札幌市195万人、ヘルシンキ60万人と大きく違うが。)

カンピセンターの入り口
カンピセンターの内部。土曜日なので混んでいる。と言ってもフィンランドでは人と人の間隔が広い
カンピセンターの地下にあるバスセンター。40以上のバス停がある。

4階に上がって無印良品に行く。今日はここでヘルシンキ日本人会主催の縁日が開かれている。土曜日の午後1時半、大勢のお客さんたちで賑わっていて、友人のYさんも人気の射的ブースにいた。忙しそうなので僕は僕でMUJIのレストランでカツカレーを注文して、テーブルで待つ。今日は特別なのか、1時間以上待たされたが、カツカレーはボリューム満点で美味しかった。食べ終えて、ランチ休憩中のYさんと少し話す。その後はMUJIでルーズリーフの方眼紙とファイル、それに来年のカレンダーを買い、一旦そこから宿泊先のアパートに戻る。

4階にあるMUJI。カンピセンターの中でも比較的大きなスペースをとっている
MUJIの一角で日本人会主催の縁日が開かれていた。
三味線の演奏もあった
裏に併設されているMUJIのレストラン
いろいろなメニューがあって目移りするが、僕はカツカレーをたのむ。
注文したカツカレー。1時間以上待たされたので来た瞬間に一口食べてしまい、ちょっと食べかけ。

荷物を置いて身軽になったところでもう午後4時過ぎ、これから美術館でも行くかと思ってアパートを出る。が、歩き出してすぐに近所にある「岩の教会」が目につき、寄ってみることにする。入場料は8ユーロ、学割は無い。ただ中で何かあるらしく、大勢の人がひな壇に上がっているのでチケットを買って入ってみる。なるほど、今日はここで午後7時から合唱と吹奏楽の演奏があるらしい。こちらは別途チケットを購入する必要があるようだが、先ほど購入の入場券でリハーサル風景が見れる。僕もエストニアで合唱をしているので、大いに興味がある。構成は60人ほどの合唱団と20人くらいの楽団、結構大勢だ。ウォームアップの声出しは僕の所属するBFM合唱団と同じような感じ。実際の演奏や合唱を聴くと、この岩の教会のアコースティックと相まって結構迫力がある。結局一般参観の閉館時刻午後5時近くまでリハーサルを聴いて、促されて退館する。全くの偶然だったが、良い経験をした。

岩の教会の外観
お、中で何かやっている。
ああ、今日はここの音響を活かしてコンサートがあるようだ
ウチの合唱団と同じで、まずは身体をほぐして発声練習から。
ではこれから本格的に歌ってもらいます。

もう美術館巡りには遅くなってしまった。夕ご飯は午後7時に予約していたが、まあ行けばなんとかなるだろうと楽観的に考えて、レストランに向かう。岩の教会からは歩いて40分程度。どんどん南向きに歩いていく。途中で昨日見た100円ショップのような小物屋を見つけたので入ってみる。お土産用にフィンランド語が入っている安価なコーヒーカップやチャイラッテの素、スナックなどを買い込んで出る。

湿っぽいヘルシンキの街をずんずん歩いていく
小物屋の外観
中は100円ショップのようだが、値段は大体4−15ユーロ
このコーヒーカップが安っぽくて良い
他にもお土産に合いそうな小物がいっぱいあるが、もしかしたら自分用になるかも

そこから15分ほど歩いて、かもめ食堂に到着する。ここは以前、群ようこさんの小説を映画化したときに使われた、いわば架空の食堂。それをそのまま本当の食堂にしたら名所化し、さらにヘルシンキでの日本食ブームの火付け役になったという有名なレストラン。フィンランド語で「Ravintola Kamome」という。(Ravintolaはレストラン。)ここで今、特別機関として出している200gの鰻丼を食べに来たのだ。午後7時の予約が午後5時45分に来てしまったが、ちょうど空席ありということでテーブルを用意してもらう。ここで食べた鰻丼、ご飯はちょっとベチョっとしていたが、鰻は大きくて厚くて柔らかくて、今まで食べた中で一番じゃないかというくらいに美味しかった。

かもめ食堂の外観
かもめ食堂の中、それほど大きくはない
予約・空き席状況をチェックしてもらう
と、ありました、空きテーブル
頼んだ鰻丼の鰻は絶対に日本のよりも大きくて柔らかい。期間限定、20ユーロ

食べ終えて外に出ると少し霧雨が降っている。でも傘をさすほどでもないので、そのままアパートまで歩いて帰る。途中何軒も日本食レストランを見かけた。ヘルシンキでは日本食は人気なのだ。でもエストニア、特にタリンはどうだろうか?まだまだこれからの気がする。ふらっと途中にあったヘルシンキのスーパーに寄ってみたが、なるほど、価格はタリンより5割ほど高い。タリンの人たちは物価が高くなったと言っているが、ヘルシンキのよりはよっぽど安いのだ。フィンランド人からすれば、以前はエストニアの物価はフィンランドの1/3だったのが、今は2/3くらいになったという感覚だろう。

帰る途中で見た日本食レストランの一軒
中ではカウンターでおまかせコースの実演中
ヘルシンキのスーパー
ヨーグルトなどもタリンより50%は高い

午後8時くらいにアパートに帰ってきた。外は雨も降っているので、もう外出せずにヘルシンキ旅行二日目をアパートでのんびり終える。

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