ナガサキ原爆の日
長崎原爆投下から79年目。
「もう」という表現が適切かどうか分かりませんが、そんなに経つんですね。
史上最悪の無差別大量殺戮が2度にもわたって行われたこと。
どんなに時間が経とうとも、忘れてはならない。
私は学生時代に長崎市内で数年、下宿生活をしたことがあります。
高齢のご夫婦の家に間借りしていましたが、そのご自宅の玄関前の壁が半分朽ちていたのを覚えています。
大家さんいわく、
「その壁は原爆で焼けたとよ。家は無くなって建て替えたけど、その壁だけは残しとるとよ。」
とおっしゃっていました。
当時の日本のあり得ないくらい強固な軍国主義を打ち砕くのに、これくらいしないと日本は止まらなかった、というアメリカの言い分も分からなくもないです。
日本軍もずいぶん、戦争では非道いことをしていました。
原爆のおかげで、太平洋戦争は終わった。
確かに、それは事実でしょう。
あのまま戦争が続いていたら、おそらく日本人は滅んでいたと思います。
でも結局それは、「強者の理論」。
ただの力任せの、野蛮な理論。理由も後付けやないか!と思ってしまいます。
今日のネットニュースに少々、嫌な内容が書いてあったので書かせてください。
本日の長崎の平和記念式典にアメリカをはじめとするG7やEU各国の大使が参加しなかったそうです。
理由は長崎市が現在ガザ地区を攻撃しているイスラエルを招待しなかったから?だそうです。
(この辺り、だいぶ長崎市側と各国大使側とで認識の相違があったようです。)
ん?ナニソレ。
別に来たくない国は来ないでいいんです。(だいぶイラッときました)
「参加しろよ!」なんて強制されることでもないので、不参加はいいのです。別に。
平和式典は純粋に79年前に亡くなられた原爆犠牲者の方々を悼むためのもの。三度こんな非人道行為を繰り返すまい、とみんなで誓い合うための式典です。
それを、何?
イスラエルをロシアと同列に扱ってるだの、敵味方理論と政治の範疇だけでモノを言うなんて。
「おいおい、アンタらまだそんなことを言っているのか!!」
…と思っちゃいました。
私は亡くなった祖父から、よく戦争の話を聞かされていました。
祖父はシベリア抑留経験者で、生き残って帰国した人間でした。
そんな祖父がよく言っていました。
「お国のため?あれは、ウソだ。
誰もそんなこと、考えていない。地雷を自分の腹に巻いて戦車に特攻なんてする奴は、もう気が狂っていた。
現地では戦って死ぬ人間より、餓えと寒さで死ぬ人間のほうが圧倒的に多かった。敵と鉢合わせても、戦闘になるのは上官が見ているときだけ。
かろうじて理性のある奴は、戦うフリをしながらロシア兵とも食糧や物資を分け合っていた。
相手が誰であれ、一人でも多く生き残ることだけを考えた。
バカみたいに戦っているのは上の連中だけなんだよ。
戦争に勝者はいない。始めた時点で、全員敗けだ。」
と。
79年が経ち、戦争当事者の方はとても少なくなりました。
もちろん私自身、当事者ではありません。
今の平和が嘘のような時代があったこと。
人が人を殺して評価されていた時代があったこと。
また、ところ変われば今もなお、人を殺して笑っている人間がいること。
忘れるわけには、いかないのです。
いまだに地球上には、2〜3発で日本列島が破滅するレベルの核兵器が約12000発、存在します。
「核兵器を持つことで、抑止力にするためだ。平和に核兵器は不可欠だ!」
…という理屈だそうです。
そんなに、人間って弱く、愚かなんでしょうか……。
私はそうは思いません。
日本人は唯一の被爆国なので、日本人にしかでにないことがあると思うのです。
私がこの国のこの時代に生まれた意味。
毎年の原爆の日。私はそれを考える日にしています。
最後に、以前アカペラで原爆をテーマに歌った音声を載せておきます。
良かったら聞いてやってください↓
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました!まいけるでした。