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キャリアポートフォリオを意識したキャリアづくりをしよう

こんにちは。菅野です。キャリアポートフォリオを意識すると、ありたい自分のキャリアに近づけたり、ありたい自分の生き方に近づいたりできるかなと思って、この投稿をしてみました。

“ポートフォリオ”とは

さて今回は、「キャリアポートフォリオを意識したキャリアづくりをしよう」というテーマでお話ししたいと思います。

たぶん、キャリアポートフォリオって聞き慣れない人が多いんじゃないかと思うんですが、ポートフォリオっていうのは、よくデザイナーの方が作品集のことをポートフォリオと呼んだりすることがあります。今回はそれとは違う意味になります。

他に、金融に関連して「ポートフォリオを組む」みたいなことを言ったりしますが、この場合は金融商品の組み合わせのことを言ったりします。資産運用をするときに、ハイリスクハイリターン重視でその中でどこどこの銘柄の株を資産の中で何割持って、他にローリスクローリターンだけど国債を何割持って、投資信託のなになにをこれくらい持って、と言った形で自分の望ましい資産運用のバランスを取っていくと言ったような考え方です。ポートフォリオを組む本質は「分散」かなと思ってて、さまざまな軸で金融商品を分散させることで全体としてのリスクをコントロールすることが大切なのかなと感じています。

今回お話する「キャリアポートフォリオ」は、この金融関連のポートフォリオの考え方をキャリアに置き換えて考えてみましょうというお話です。

キャリアポートフォリオの7つの軸

キャリアポートフォリオを組むにあたってはいくつかの軸があると思っています。その中で7つほどご紹介します。

1. 収入軸
複数の収入源を持つ上でフルタイム、アルバイト、業務委託のようないろんな働き方の中でいくつかの仕事を掛け持つ考え方

2. 職種軸
(数回の異動や転職をする中で)ビジネス系の職種、コーポレート系の職種などの中でいくつかの職種を経験する考え方

3. ビジネスモデル軸
BtoB、BtoCのような(他にもたくさん切り口ありますが)いくつかのビジネスモデルの中でいくつか経験する考え方

4. 業種軸
メーカー、IT業界、のようないくつかの業種を経験する考え方

5. 地域軸
国内(東京、地方)、海外のようないくつかの地域を経験する考え方

6. 企業規模、成長段階軸
大企業、ベンチャー企業。シード、アーリー、レイター、ポストIPO。のような企業規模、成長段階をそれぞれいくつか経験する考え方

7. 1-6の混合軸

などの軸です。これらの軸、あるいはこれらの軸の掛け合わせの中で「分散」をさせていくことで、キャリア上のリスクをコントロールしていくことが大切であると。このように考えているわけです。

とはいえ、専門性は?半端なキャリアにならないか?

反面、1つの会社、1つの職種で専門性を磨いた方が強みを伸ばせるのでは?キャリアが中途半端にならないか?という考え方もあるかもしれません。

ただ、今の時代、これからの時代、1つの会社でいつまでも働き続けることができる保証はほとんどなくなってきている時代です。また、今の職場が置かれている事業環境が変化すれば、それに合わせて事業も変わっていかないといけない。それは個人も同様です。

そんな時に、いくつかの軸、あるいはいくつかの軸の掛け合わせで「分散」ができているとそれに応じて自分自身も安定的に変化していくことができたり、仮に別の会社にいく、別の働き方の比重を上げる/下げるという判断をした場合にも選択肢が増えやすくなったりします。

キャリアポートフォリオ観点で自分を振り返ってみる

私自身はこれまで3社経験をしています。

・[1]リクルート
・[2]スターフェスティバル
・[3]メルカリ

[1]について 自分を振り返ると、以下のような特徴があります
・職種:人材系の法人営業
・ビジネスモデル:BtoB
・業種:人材系、広告、インターネット
・地域:東京、仙台、福岡
・企業規模、成長段階:従業員4桁、創業50年(当時)、未上場(当時)

[2]について
・職種:人事・総務(部門立ち上げ、マネジメント)、カスタマーサービス
・ビジネスモデル:BtoB、BtoC、オペレーションエクセレンス、配送、製造を外部にもつファブレスモデル
・業種:飲食、デリバリー、インターネット
・地域:東京
・企業規模、成長段階:従業員2桁〜3桁、創業3年〜7年(当時)、未上場

[3]について
・職種:カスタマーサポート(部門人事,HRBP立ち上げ)、人事(採用推進、組織人材開発、オペレーション)
・ビジネスモデル:CtoC
・業種:小売、インターネット
・地域:東京、仙台(出張ベース)、福岡(出張ベース)
・企業規模:従業員3桁〜4桁、創業3年〜、未上場→上場

こうしてみると、程よくそれぞれのバランスを組んだキャリアポートフォリオを組んだ一例にはなるかなと思います。

例えば、人事の仕事ひとつとっても、その中でのポートフォリオの組み方というものがあります。人事の仕事も新卒採用、中途採用、人材開発、労務、人事企画、組織開発など、攻めと守りそれぞれの役割があります。その中でどんなキャリアを組むかによってその後のキャリアの進み方は変わってきたりします。

キャリアポートフォリオの組み方は人それぞれ。

どのようなポートフォリオを組むのがいいのかは、自分自身がどんなキャリアを歩みたいか、どんな生き方をしたいかによって組み方が変わってくるかなと思います。私は何しろ変化への耐性に強くありたいと思っているタイプでして、その手段の1つとして比較的分散型のキャリアといいますか、職種も地域もビジネスモデルも企業規模もばらけたキャリアをつくりつつ。専門性を高めるという意味で人事のキャリアを強めに、その人事の中でもそれぞれの役割やマネジメントなどのキャリアをチョイスしてきたかなと思っています。

自分の意思で選ぶキャリア。自分の意思ではなく差し出されるキャリア。

ちなみにそれって、ずっと狙って積み上げてきたキャリアなんですか?と言われると、全然全然そんなことはありません。自分の意思で選んだ選択肢ももちろんたくさんありますが、会社の都合で想定していない中で差し出されたキャリアもあります。

キャリアのポートフォリオを組むにあたっては、金融商品のポートフォリオのようにほぼ全て自分自身の意思で組み立てられるものと違って、

・[A]自分の意思で組み立てるキャリア
・[B]自分の意思ではなく差し出されるキャリア

のそれぞれがあります。私は、Bのキャリアがあったことで結果的に自身のキャリアに広がりが生まれ、それが強みになりました。自分の意思でのみ決めるということは自分の判断能力そのものがキャリア形成の上限になってしまうので、良し悪しだなと思っています。だからこそ[A][B]の組み合わせもポートフォリオ形成には大切だなと思っています。これらの積み重ねの中で都度微調整を入れていくところにキャリアづくりの面白さ(大変さとも言いますが笑)があるかなと思っています。

ぜひ、自分らしいキャリアポートフォリオを意識しながら、キャリアづくりをしていってもらえたらなと思います。私もまだまだキャリアポートフォリオ構築は進行形なので、お互い頑張っていきましょう。

※これは菅野光憲のLife is beautifulチャンネル #20で音声配信した内容をベースとしたテキストverです


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