「ネイバーズグッド」は何を生産しているのか?
社会問題をどうやって「ネイバーズグッド」で解決させるのか。
その前に、「ネイバーズグッド」は何を生産しているのか?に触れておきたいと思います。
突然ですが、幸福とはなんでしょう。
宗教っぽい出だしで怖いですね。
社会評論家、橘玲氏は著書の中で、幸福とは、「金融資産」と「人的資本」、「社会資本」 のしっかりとした土台があった上で設計されるべきものと説いていて、僕はそこにヒントを見出しています。
お金にならないことばかりをやって、周りからとても心配されています。
確かにめちゃくちゃしんどい。何度も「無理かな…」と思うときもあります。
ですが、歯を食いしばってやり続けている中で、応援してくださる方が少しずつ増えてきています。
僕らは、人にとって「なんかいいこと」をやっていて、その支持を得られているのだと思いますが、この「なんかいいこと」というのは、「社会資本」を生産しているんだ、ということを認識しました。
「社会資本」とは、人と人とのつながり、共同体、絆のことです。
「金融資産」があっても「社会資本」がないと幸福にはつながりません。また、「人的資本」とは稼ぐためのスキルや知識、ノウハウになりますが、こちらも同じく「社会資本」がないと意味をなしません。
先の著書によると、「金融資産」と「人的資本」と「社会資本」の3つ全てを持つことは難しい(ほぼ無理)とされていて、最低2つ持ち合わせていないと貧困に陥るといいます。
もちろん、「金融資産」と「人的資本」の2つでも幸福は成り立つわけですが、孤独だがお金に困らない状態が幸せかどうかは、その人の価値観によります。
そんな方は僕らのターゲットから外れますが、僕らは人が幸せを感じられる不可欠な要素を生産していることになります。
どの要素もなにもしなければなくなってしまうものですが、とりわけ、寿命が延び、終身雇用が崩壊し、個人が自律した生き方が求められる現代においては「社会資本」はなかなか自動的に生産されるものではなくなってきています。
定年であれ、個人事業への転換であれ、会社を退職した途端に切れます。スキルを持ち合わせていなければ「人的資本」も同時になくなり、一気に貧困に落ちます。
僕らが人にとって不可欠な要素を生産していることと、「金融資産」と切り分けて考えられるようになったことで、改めて僕らがやっていることに可能性を見出せてきています。
起業から3年が経ち、一つの転換期を迎えているわけですが、貯めることができた「社会資本」をどう投資することで、金融資本に替え、「金融資産」の利益を得ることができるかがポイントです。
思っていたよりも長くなってしまったので、今回はこの辺で終わりにしますが、次は「社会資本」とビジネスの関係を考えていきたいと思います。