健康寿命を伸ばすのに大切なこと
皆さまは『テロメア』という言葉をご存知ですか?
「テロメア」は細胞の染色体の末端にある特殊な構造物で、その長さを見ると人の寿命が分かるといわれているそうです。
テロメアの本来の役割は、染色体を保護し、染色体同士がくっついたりするのを防ぐことで、細胞が分裂するたびにテロメアは短くなっていき、ある程度まで短くなると細胞はもう分裂できなくなるため、「老化の回数券」と呼ばれることもあり、赤ん坊のテロメアは長く、老人のテロメアは短いのだそうです。
以下の日経Goodayの記事からの一部抜粋と要約です。
🔗 「テロメア」を見るとその人の寿命が分かるってホント?
体に良いことを続けるとテロメアは伸びる!
一般に赤ん坊より老人のほうがテロメアは短いのですが、ある程度は年齢に比例しますが、個人差が大きく、年齢が同じでもテロメアの長さが同じとは限らないとのことです。
また、テロメアの長さは「細胞の老化度」を見るひとつの尺度になり、テロメアが短いということは、それだけ細胞が老化しているといえ、実際、「テロメアが短い人は動脈硬化が進んでいることが多いそうです。
しかし朗報があります。
テロメアはすり減っていく一方ではなく、最近の研究から、運動などの生活習慣によってテロメアが伸びることがわかってきたのです。
テロメラーゼというテロメアを伸ばす酵素があり、これがあれば細胞が分裂してもテロメアは欠けず、生活習慣を改善することでテロメラーゼが活性化され、テロメア寿命を延ばすことができるそうです。
同じ平均年齢51歳の集団で、若い頃から運動習慣のある人たちとない人たちの白血球を調べた研究があり、運動している人たちのほうがテロメラーゼ活性が高く、テロメアも長かったとのことです。
また、低脂肪で野菜や果物の多い食事、週5回以上の有酸素運動、ストレス管理など、トータルで「健康的な生活」をしていた人たちは、5年後に採血してテロメアの長さを測ると、何もしなかった人たちが3%短くなっていたのに対し、逆に10%長くなっていたそうです。
最近は「セデンタリー」(=Sedentary、じっと座っていること)が健康に悪いことが注目されており、WHO(世界保健機関)は「セデンタリーはがん、糖尿病、心臓病のリスクを高める」と警告しています。
このセデンタリーは、どうやらテロメアの長さにも影響するらしく、スウェーデンで平均68歳の49人を運動するグループとしないグループに分けて、運動とテロメアの関係を調べたところ、6カ月間運動を続けた人たちは体重や体脂肪率が減少したが、意外なことにテロメアの長さは運動量とは関係しなかったそうです。
ところが運動と別に「1日に座っている時間」を調べてみると、座っている時間が短い人ほどテロメアが長かったのだそうです。
テロメラーゼ活性を高めてテロメアを伸ばすには、まず健康的な食生活や運動を心がけること。
そして「まめに席を立ち、長時間座りっぱなしでいないこと」が大切なようです。
ここまで読んでくださった方。
なんだか座ってばかりいるのが不安になってきませんか?
会社でもオフィスワークが主だと座りっぱなしになりやすいですよね。
自営の方でもネットを使ったお仕事が多ければ、1日中パソコンの前にいることも多いのではないでしょうか。
そういう私も座っているのが大好きで、子供の頃から、
『ちょっとは動きなさい。』
とよく母に注意されていました。
2年ほどまでにウォーキングを始めるまでは、まさにセデンタリー症候群まっしぐらの生活をしていました。
日本でワーキングマザーをしているときは、デスクワークではありましたが、仕事柄、新製品の紹介などで雑誌社に出向いたり、イベントの打ち合わせなどで外出することもありましたし、何と言っても保育園の送り迎えがいつも時間との戦いでしたので、いつも走っているか自転車の立ち漕ぎをしているかのどちらかで、家でも幼児を抱えての生活は、ゆっくり座っている時間はなかったので、今思えば運動量はしっかり足りていたと思います。
パリでの暮らしも最初のうちは、何もかもが新鮮でパリ中の美術館巡りをしたり、楽しいそうなイベントに参加したり、そこそこアクティブに動いていたのですが、数年経って落ち着いてくると住んでいる場所の半径500mくらいの円の中で過ごすようになってきました。
いつものパン屋さんにお肉屋さん、週に2回のマルシェでのお買い物など、すべて近場で済ましてしまって歩く距離も短かったと思います。
今でもまだまだ運動をしているとは言えませんが、体を動かす気持ち良さがやっとわかってきたので、これからも無理はせず、マイペースに、できることを続けていきたいと思っています。
以下、運動に関する私の過去記事です。
🔗 運動の大切さ
セーヌ川沿いに散歩道です。
ベビーカーの赤ちゃんとワンちゃんを連れたママものんびり日光浴していました。