Err202-Episode04_Diabetes mellitus
次の日から不安でしかない。
朝から起きてまず覚えたての血糖値の測定をやってみる。
これをこうやって…。
思い出しながら、やるのに必死である。
ピッ。
うまくできた。
とりあえず、問題なく測定できたことにちょっとだけ嬉しくなる。
正直なところ、今まで気にしていない値の部分に異常が見られたこともあって、
説明はされたものの、自分の正常値をどう理解していけば良いのかわかっていない。
というよりも理解が追い付いていないのだ。
とりあえず、そこまで問題のある値ではなくて、昨日クリニックで打った注射が効いていることはわかった。
これが効いているってことは、紛れもなく病気な訳だ。
なんだか違う意味で確認作業をしてしまったようで、とても凹む。
これを毎日やらなきゃいけないのか。
まずは1日1本でいいからって言われたけれども、薬や注射が増えることも考えられる。
嫌だな…とは思いつつも、とりあえずこれで自分の健康が保障されるのであれば、打つしかないのだが…。
出来るだけ慣れるまでは外で打たなくても良いように帰宅時間と晩御飯に合わせて時間を決める。
20時くらいに打ちたいなと思ったけれど、最初にクリニックで打ったのは16時である。
4時間も違うけれど、これっていいのかな…。
そう思いつつ、念のためクリニックに電話する。
「あ、昨日受診した〇〇ですが…、ちょっと質問があってお電話しました。」
「インスリン注射の時間ですが、毎日同じ時間帯に打った方が良いですか?」
「出来る限り、同じ時間帯の方が良いねぇ。出来る限り体内にあるインスリンの量を一定にしておきたいからね」
「昨日クリニックで打ったのが夕方で、仕事している間は打てないから夜にしたいんですけれど、大丈夫かなって思って…。」
そう言った私に
「その位の誤差なら、大丈夫。8時間とか毎回違うとかでなければ。」
「あ、分かりました。ありがとうございます。」
そんなこんなでインスリンを打つ時間帯だけれども、
今日はアプリでマッチングした人との初めましてのごはんである。
そんな時に、よりによってかい。と思いながら、出発する前に打っておかなきゃなと思って、意を決して打ってみる。
とりあえず、問題なくできたけど、打つ場所によって痛みが全然違う。
当たり前だけど…。
自分で打つから我慢できそうだけれども、その我慢をしたくない。
毎日しなければいけないっていう煩わしさが嫌になってくる。
そうは言っても始まってしまったものは仕方ない。
せめて、Ⅱ型であればいいな…と、そんなことを思いながら日々が始まった。