アイリフドーパ New Single「I made this for you」リリース記念 "HYPER SUMMON TOUR"at 大阪アメリカ村 DROP
首が痛い。腰が痛い。頭が重い。
それもこれも、さっき観てきたライブのせいである。
タイトル通り、本日5月8日の仕事終わりにアイリフドーパのワンマンライブを観てきた。ドーパのワンマンを観るのは初めてで、最近私の中で気になっていたバンドなのである。
今回のツアーは前半〜中盤にかけて対バン形式、後半3本はワンマンという形になっていた。正直言うと、神戸のSABELとの対バンにも惹かれていたが、結果としてワンマンに行って良かったと思う。それをこれからツラツラと綴ろうと思う。
まずバンドについての説明だが、知っている方は飛ばしてもらって構わない。
アイリフドーパは、2010年に結成された4人組バンド。今は2024年なので、結成して14年目のそこそこベテランバンドである。
メンバーはアイガーゴイル(ボーカル)、パプリカ・パプリコ(ギター)、レッドジブラ(ベース)、ドナルディ・ケチャップ(ドラム)と、なかなかファンキーなネーミングセンスをしている。
音楽性も名前に負けない程にファンキーで、簡潔に言えば「闇鍋」である。ベースはメタルコアにあたるのだが、1曲の中でブレイクパートは勿論、オーケストラやゴスペル、ダンスビートやファンクなど転調に次ぐ転調が展開される曲が多い。
更に日本ではお馴染みのイントロ〜サビ〜ギターソロ〜大サビの様な流れで形成されている曲が少なく、繰り返しのパートがほとんど無い。ここ最近は割と型にハマった曲も増えたが、一時期は「本当に売れる気があるのか?」と言うほど良い意味で変態味を感じる曲が多かった。
パフォーマンスも変態じみていたのが多かった。現在は落ち着いたが、活動初期の頃は顔にコープスペイントを施し、全身迷彩柄のタイツという出で立ちだったらしい(アイガーゴイル)。初期はギターが別のメンバーだったが、そのギターも現在と比べるとかなりイカれた出で立ちであった。
そんなバンドなので当然?世間から人気も出るハズもなく、一部界隈から熱狂的な支持を受ける様になった。私の様な雑多な音楽性が好みであれば、迷わず好きになるであろう。さぁ、今すぐYouTubeで検索するのだ。そして一緒にドーパの沼にハマろう。
と、冗談はさておき本日のライブレポである。
会場はアメ村のDROP。確か私が1番初めに書いたnoteが、JILUKAのライブレポだったと思うが、その会場もDROPだった気がする。何度も足を運んでいるライブハウスだが、個人的なイメージは「東京でそこそこ集客出来るバンドが地方で選ぶちょうど良い規模感のライブハウス」である。
会場オープンは19時と、平日のライブなので仕事終わりにも立ち寄れる嬉しい時間帯だ。開演まで待っている間、会場にはBGMが流れるのだが、遊戯王関連のBGMで固められていて面白かった。今回のツアーは写真を見てもらえると分かる通り、遊戯王オマージュとなっている。入場特典もカードであり、私はレッドジブラが出た。
MCでアイガーゴイルが話していたが、コロナ禍が明けてから土日のライブハウスが取れなくて仕方ないらしい。コロナの時は自粛してライブを行わない、いわゆるライブハウスが閑古鳥が鳴く程の埋まりようだったが、今はかなり盛り返しているという事であろう。嬉しい限りである。
これもMCで話していたが、2012年に同じDROPでワンマンをやっていたらしい。その時にやっていたセトリに「Arsequake」という曲があり、10年以上越しにやってくれた。新曲に「ARSEMIRROR」という曲があるのだが、続けて披露して「なんだかエモいですなぁ!」と言っていた。確かに。
ファンの方がSNSで上げて下さったセトリは以外の通りである。
Machu Picchu
Mars
That's a 脳脳
Edo Word
ARSEMIRROR
Arsequake
DEUS EX MACHINA
Sparkling Pussy
O・B・E・L・I・S・K
Let it Die
Traffic jam
Mexican Pizza
Corn Flake
借り暮Ra死のヘカトンケイル
Exormantis
My right hand thumb is a Kraken
En1. Tyrant
En2. Galactic Kamadouma
アンコール含めて18曲と、なかなかのボリュームである。終わったのが21時弱だったので、約1時間半だがそうとは思えない程の内容の濃さであった。DROPは小さいハコだが、サークルモッシュ、ダイブ、ジャンプのオンパレード。今回のハコの入り具合は7割程度だったと記憶しているが、ダイブが結構キツかった印象だ。ちょっと下で支える、転がすには人が少なかったか。。。意外にも、ドーパのファンには女性が多い。今回も前列に女性が沢山いたのもあり、セキュリティまで前に転がすには結構苦労していた。
こちらも記憶している限りでは、大体ダイブしていた人は5人程度。大体同じ人が何回もダイブするので、1回のライブの中で「あ、またこの人ダイブしてる」と覚えてしまった。ギターのパプリカさんの衣装は特攻服なのだが、それと同じ物を着用した人が2人おり、もれなくどちらもダイブしていた。
私がドーパと出会ったのは2023年のknotfesなのだが、その時は大して気にしていなかった。しかし1回のライブで強烈な爪痕を残したのと、周りから「アイリフドーパは良い」という評判があった事もあり、では1度対バンでも観てみようかという流れになったのである。
その次に観たのがDEVIFES。。だったか。ここで沼にハマったというか、興味がかなり沸いた。ビジュアル系が大半を占める中、ここでもドーパはしっかりと爪痕を残し、違うシーンの中でもファンをしっかり獲得したのだ。
気付くと私は音源を買い漁り、すっかりファンになっていた。過去の音源は絶版となっていたが、今ではほぼ演奏されないのが救いだった。メンバーが変わってから再録されたベスト盤や、恐らく1番有名であろう曲「machupicchu」が収録されたアルバムなど、一通り揃えてライブに備えた。
そこから打首獄門同好会とのツーマンを経て、今回のワンマンである。正直に言うと全曲を聴き込んだ訳でもなく、まだ知らない曲も割とあった中でのライブであった。セットリストを見返すと、やはり知らない曲も何曲か紛れている。しかし、ライブはそんな事お構い無しに楽しめた。とてもとても楽しかった。
ビジュアル系のライブではないが、折り畳み、手拍子、ジャンプが大半の曲であるので全身をくまなく酷使した。今日は気温が低めであったが、汗が止まらない程に暴れたと思う(と言っても基本持ち場は離れていないが)。
オーディエンスの数もそこまで多い訳ではなかったが、全員が自分の好きな様に楽しんでいる様子だった。もしかしたら嫌な気分になった人も居たかもしれないが、割と皆が幸せそうなライブだっのではないかと思う。私は上手の3、4列目辺りで観ていたのだが、端にある椅子に腰掛けて観ていた赤髪の初老程度の女性(Tシャツはアーチ・エネミー)がニコニコして観ていたのがとても良かった。途中でパプリカさんが客席まで降りてくる場面があったのだが、その女性とも楽しそうに対面していた。暖かい光景だ。
ライブは定番のカニやイカの浮き輪が流れたり、アイガーゴイルが客席にダイブしたり、社交ダンスを踊る場面があったりと、とてもワチャワチャしていた。ダイブで落ちた人には助け合い、折り畳みは前の人の肩を持つ協力プレイ、平日の仕事帰りとは思えない程、みんな楽しんでいた。勿論、私もである。
失礼だがこのアイリフドーパは音楽的に大きく売れる事は無いかもしれない。それ位特殊な事をしているが、先述した通り沼る人はトコトン沼る危険性を秘めている。私もその1人で、次のワンマンが早くも楽しみになっている。
もっとビッグになって欲しい気持ちもあるが、少しだけ、このままの規模感でこじんまり楽しみたいなぁ。。というのもある。
何をキッカケにブレイクするか分からない時代だが、もしアイリフドーパが世間から注目され、メディアに多数取り上げられる様になった時に私は思うであろう。
「あぁ、やっと世間がアイリフドーパに追いついた」と。
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