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農家は毎年1年生〜まこも農家の大先輩からお話を聞く〜

こんにちは、こあらです🐨

みなさんは自分の携わるお仕事や、大好きな趣味のその道のレジェンドや達人と言える方とお会いしたことはありますか?

私は愛知県瀬戸市で真菰(まこも)農家をはじめたばかりなのですが、先日とあることがきっかけで真菰界のレジェンドと言える大先輩の農家さんにお会いする機会を頂きました。

今回は、その大先輩とお会いする事になった経緯と、実際にお会いして聞かせて頂いたお話の一部を綴りたいと思います。

1. きっかけは真菰の物々交換から

昨年11月、私はとある方々とSNSで繋がり、しめ縄用に使う真菰をお裾分けすることになりました。

その方々は趣味で和風アクセサリーや薬草雑貨を作って販売をされていて、真菰のお礼にとアクセサリーや雑貨をプレゼントして下さいました。

物々交換だけでも充分うれしかったのですが、それだけでなくその方々から岐阜県のとある場所に生えている原種の真菰を見に行かないかとお誘いを頂きました。

後日その方達と岐阜県を訪れ、田んぼに生える真菰の葉を一緒に刈り取り、しめ縄にして楽しく過ごしました。
その際に、「ここの真菰は福井県から運ばれてきた」という情報を教えてもらいました。

岐阜県で刈り取った真菰のしめ縄

2. マルシェで偶然の出会い

岐阜県で真菰の刈り取りをした2日後、私は愛知県瀬戸市にあるお寺でマルシェに出店をしていました。

マルシェでは真菰茶を販売していたのですが、偶然お店に立ち寄った女性のお客様から「私、真菰の原種がある場所知ってるよ」と話しかけられました。
原種とは、日本に縄文古来から存在したと言われる在来種の真菰のことです。

「真菰の原種なら、ちょうど岐阜県の〇〇に一昨日見に行きました。」と私が答えると、その女性は、「それ運んだの私だよ」と仰いました。

私も女性もお互いに驚き、すごい偶然だねと言いながら真菰の話で盛り上がりました。

そして、その際に福井県の真菰農家さんの名前を教えてもらいました。

3. 同じ日に同じ人の名前が再び

マルシェに出店した日の晩、関東の真菰好きの友人とお話をしていた際に、友人から「福井県の真菰農家さんが真菰界では重要人物らしい」との情報をもらいました。

あれ、また福井県?

と不思議に思い、友人に「それって〇〇さんのことですか?」と確認したところ、おそらくその人で間違いないと言われました。

2日前から続く福井県の真菰農家さんの情報…これは一体なんの偶然なんだろうかと不思議に思いつつも、これは会うべき流れな気がする!と思った私は、年明けにその福井県の真菰農家さんにFacebookで友達申請をし、メッセージを送りました。

すると送った友達申請が秒で許可され、福井県の真菰農家さんの方からすぐさまメッセージが届きました。

ちょっと展開が早すぎてコワイ!と怯えつつも(笑)、自分が真菰農家を2025年から始めることやお会いしてお話を聞きたいこと、その前に一旦電話でお話させて頂きたいこと等をメッセージでお伝えしました。

すると真菰農家さんからは快く承諾を頂くことができ、数日後に電話で自己紹介をさせて頂き、2月に実際にお会いできることが決まりました。

せっかくの機会なので、福井県から株分けされた岐阜県の真菰をお世話されている方もお誘いして、一緒にお茶をすることになりました。

お寺で催されたマルシェ

4. 農家は毎年1年生

当日、お約束をした場所に少し早めに到着したのですが、私の車が到着するのと同時にすぐ横に福井ナンバーの車が到着しました。

隣に停まった車から降りてきたのは、大きな身体と強そうなオーラを放ったレジェンド真菰農家さんでした。

「はじめまして!今日はお忙しい中ありがとうございます。」と私が挨拶をすると、レジェンドはスッと大きな右手を差し出し、私と握手を交わしました。
レジェンドの手は熊のようにとても大きな手でびっくりしました🐻

お店に入りテーブルに着席するなり、レジェンドは大きな身体とは対照的な優しいウィスパーボイスで何かを呟きました。

あまりの小声に「え?」と顔を寄せて聞くと、レジェンドは真剣な顔でもう一度ゆっくりとお話をして下さいました。

「農家は毎年1年生。なんでか分かる?同じ天気、同じ条件の日は二度と来ない。毎年違う。だから1年生。」

25年以上真菰農家をされているベテラン農家さんから最初に聞くお話が、"毎年1年生"だとはとても意外でしたが、とても胸に響くお言葉でした。

その後も真菰農家を始めた経緯や、マコモサミットを福井県で開催した際のエピソード、全国の真菰農家さんとの繋がりや、大学で客員教授をされているお話など、貴重なお話をたくさん聞かせて頂きました。

お話の中で、「自分がお世話になった土地の行政と繋がりを持って、連携して町おこしに繋がることをするといい。」「とにかく楽しむことが何より大事」とアドバイスも頂きました。

私は今年から真菰農家を始めた訳ですが、来年も再来年もそのまた先も、毎年初心に戻って真菰を楽しく育てていこうと思いました。

レジェンドとのお話はあっという間に時間が過ぎ、約4時間も真菰トークに華を咲かせ、また春になったら福井県に遊びに行くことをお約束してお別れとなりました。

そして帰り際、レジェンドから真菰の水ようかんをお土産に頂き、またギュッと力強く握手を交わしました。
緊張しつつも、とても充実した貴重な時間を過ごさせて頂けたことに心から感謝したいと思います。

以前、三重県菰野町で(株)スズガミネの社長さんから言われた「出会いは宝」という言葉を思い出した1日でした。

今年も来年も1年生


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