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【短歌】革命の稚児




  短歌 革命の稚児



 夏草に寒風一陣駆け抜けて革命の稚児ちご永久に目覚めぬ



 針ほどの姫と浮かんだ天守てんしゅじょうそれだけでいいこの世界には



 麻綿あさわたの深い寝床も包めないたった独りの寝息の夜では



 世界から切れた鼻緒を補修する小さく、だけど確かなきみの手



 愛されも同意も賛辞も要るものか呼吸がしたい生後初めての






『東方輝針城きしんじょう』に登場する天邪鬼あまのじゃく鬼人きじん正邪せいじゃ』を基にした短歌