詩 シュガー・ホイップ
詩 シュガー・ホイップ
茹だるほど甘味
胃袋の萎縮が聴こえる
いくら喰らったって無事だろと
五年も前は
この老衰があらゆるメタファーに見えて
寝転んでる時間ばかり伸びてゆく
全身全霊を賭せる機会はあと何度ある
幸福を浴びすぎて弛れるなんて聞いてない
崖に掴まれもしない思考が空転する
からからと力なく笑う聲がいちばんに怖い
破滅なんてしてやるものか
たった一人でも立ってやる
とか
饐えた独り家の壁に吸われていく怒声
この虚しさに 吐き気に
あと何度立ち向かえばいい