見出し画像

まじでセーヌで泳ぐ気か?!

パリオリンピックのオープニングセレモニーまであと2日。

今回の目玉はスタジアムを出てパリの中心地でイベントが行われるという斬新な演出だ。

そのせいで今、街の至る所にはバリケードが立てられ、商店やレストランは通常営業ができなくなっている。

まったく、なんてことしてくれやがる!ってゆーのがパリジャン、パリジェンヌ、そしてパリで働く人たちの本心だ。

まあ全世界的にパリをアピールしてフランスの力を見せつけるためには数日程度の下々の犠牲はやむを得ぬと判断されたのだろう。


それともうひとつ、SNSでも話題になっているのがセーヌで泳ぐこと。オープニングセレモニーでもどうやら誰かが泳ぐらしい。確かトライアスロンか何かでもセーヌで泳ぐ競技があると聞いた。

昔々、ずーっと昔、阪神タイガースが優勝した時に道頓堀川に飛び込んだ人がいた。あの頃の道頓堀川を知っている人はあのニュースを見て、「キャーきったねぇ」と心の中で叫んでいた。あれから数十年、今ではかなり水質改善されてキレイな川になっていると聞くが、それでも道頓堀川で泳ぎたいと思う人はどのくらいいるだろう。

セーヌで泳げと言われることは、道頓堀川で泳げと言われることとそう対差ない、気がする。いくら水質改善しましたと言われても、改善する前の汚さを知っていると手を濡らすことすら躊躇してしまうものだ。

私の知っているセーヌには家庭の生ごみや使用済みの紙おむつがプカプカと浮いて流れていた。まあ10年も前の話だけど。

まあそんなことを言い出したら海だって汚いっちゃー汚い。自然の力で浄化されているとは言え、どこからどんなものが流れ込んでいるのかを想像し出したら身震いしてしまう。

普段から多少汚染された川や海で泳ぎ慣れている人ならまだしも、プールが専門の人にはセーヌに入ることを無理強いしないであげて欲しい。

お腹が痛くなっちゃう人がいるかもしれないしさ。それが心配。


先日、パリ市長とその他数名がセーヌで泳ぐ動画が配信された。

大袈裟に「うわぁ気持ちいい!」とはしゃぐ姿が映されていた。水質改善は成功している!セーヌで泳げる!と公言していた人たちが体を張ってアピールしたのだ。

それを見て、「まあ素敵!」と思った人はどれくらいいたのだろう。私のように冷ややかな目で、「あ、そう。泳ぎたい人だけ泳げば?」と思った人もいたはずだ。

例えば川底が見えるほど澄んだ色をしていたり、目に見えて植物や魚や水鳥たちが住まう環境になっているのであれば、セーヌも変わったね、と納得できる。

見た目がそれほど変わっていないのに改善した水質の数値だけ見せられても納得できないのが人間の正直な気持ちってゆーもんじゃないですかね。


夏は南仏にいるので、各種イベントや競技はテレビ観戦専門です。フランスのテレビだから日本選手はなかなか映らないかもしれないけれど、応援してるよ!!

パリオリンピック、楽しみですね。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?